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2021年12月31日金曜日

歯医者だけど虫歯の治療にいってみた

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

12月中旬くらいから奥歯に違和感を感じ、鏡でみたらなんとなく黒っぽかったので15年ぶりくらいに歯医者さんに診てもらうことにしました。

最近育児に原稿に専門医に忙しかったからしかたないよね! と苦しい言い訳をしておきます。

結論として経過観察となりました。

しかし初期虫歯この程度でもこれだけの違和感があるものかと実感したことと、予防について日頃より極めて強い関心・発信をしておられる歯医者さんからみるとこの状態でも経過観察という判断が可能なんだという学びがありました。

また口の中の様々な初期症状について指摘していただき、健診って重要なんだなぁと実感しました。

今回診ていただいたのは日本歯科大学附属病院の加藤智嵩先生です。

1,自分でレントゲンとったりした


12月中旬に半日程度、痛み未満というような違和感があり、帰宅して確認すると奥歯が黒っぽく透けて見えたので、治療が必要な虫歯だろうと確信。

ところが自分のクリニックでレントゲンを(自分で)撮影してみると、エナメル質(歯の表層の硬い部分)にわずかな変化があるだけで、象牙質(歯の内側の痛覚を有する部分)に影響があるようには見えませんでした。

私の判断としてはこのような状態で、口腔衛生状態が良いという条件ならば、フッ化物の使用法を指導した上で経過観察とします。

ただし症状は短期間で治まったもののしばしば繰り返したことから、この判断には正常性バイアスが含まれると自覚したため、客観的な判断に委ねようと考えました。


2,削る気マンマンで準備してた加藤さん


歯を削るドリル(タービン)も用意した状態で待っていた加藤歯科医師ですが、レントゲンを撮影上での診断は経過観察が可能と。以下要点。

・X線診にて象牙質に透過像がない。 
・歯髄に第二象牙質の形成が認められるので、象牙質齲蝕の可能性は高い。 
・透照診にて黒く見えるが、それ自体は確定的な判断材料ではない。 
・症状は治まっており、エアー診や打診にも反応しない。 
・象牙質齲蝕があったとしても重要なのは進行するかどうかなので、齲蝕予防に関する知識が十分であることから経過観察する意義は十分にある。 
・もちろん介入も妥当で、多くの歯科医は介入(歯を削る)と判断してもおかしくない状態。
これを受けて私の判断は、介入治療した場合、治療材料の耐用年数からいずれやり直しになることは必須。非侵襲的対応(歯を削らない)ができるならそれがベスト、と。

ここにインフォームドコンセントが成立し、経過観察することになりました! よかったー。

3,非侵襲的対応が本質である


歯を削らなくてよかったー、で終わらせてはいけません。

虫歯が発生したということは何らかの原因があるということなので、その対応をしなければ初期虫歯は進行し、介入治療が必要になるのは目に見えています。

ようはフッ化物による初期虫歯の進行抑制法で、私も以下のような記事を書いているということで理解はしていますが、患者さんへの説明の仕方や表現方法の参考として勉強になりました。


それだけでなく、自分で気づいていなかった歯肉の問題や、虫歯の予兆のある部分など細かく指摘していただき、やはりどんなに口腔衛生状態に自信があっても数年に1度は検診を受ける必要があるなと実感しました。



患者として受診したのを、病院スタッフにも講座の他の先生にもバレてちと恥ずかしい部分もありますが、それ以上に大変勉強になった良い機会を持てたと感じました。

今後は適切な予防法で経過観察しながら、たまに状態確認をしていこうと思います。

いやー削ることにならなくてホントによかった。

進行予防しきれるか分からんけどこっちもプロ、やってやるぜ。

と、最後に本音を吐露して〆たいと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。

2021年12月27日月曜日

[バンド活動] 百合の咲く場所で

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

世情や私自身の多忙によりなかなかできなかったバンド活動ですが、
忘年会がてらようやく合わせる機会を持てました。

今回の「百合の咲く場所で」は自信作!

この半年で全員レベルアップしてきたように思います。そう、ルフィ海賊団のようにね…!

「Laughter」はまだお試し合わせな感じですが、近いうちにFull verで出したいと思います。



百合の咲く場所で ー Dragon Ash




Laughter ー Official髭男dism



いまのいままで「Official髭男」だとおもってました。ごめんなさい。

2021年12月23日木曜日

短縮歯列の論点整理2

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

短縮歯列第二弾。

前回は補綴系の論文から入ったのですが、勉強会で取り扱った文献の孫引きで出会った、歯周病系のトラディショナルな文献からも少し案を貰おうと思います。



実験系:スウェーデンの大学病院、フォローアップ研究、30年間
母集団:1971-1972に歯周外科治療を含む専門的歯周病治療を受けた550人
介入法:ベースライン時の検査後、来院順に3人に2人をリコール群(375人)、1人を対照群群(180人)に群分けした。リコール群は最初の2年間は2か月毎、3-6年目は3か月毎に、その後は必要に応じて3,6,12か月の間隔で[プラーク染色・機械的歯面清掃]を行った。対照群は歯周組織の状態および口腔衛生の重要性を記した文書とともに紹介元に戻した。対照群は6年目の時点で追跡終了しており、その結果は別の論文に示されている(Axelsson, 1981)。
評価法:歯数,口腔衛生状態,虫歯
結果等:リコール群のうち257人が最終検査を受けた。30年間で173歯が脱落した。これは1人につき0.67本の喪失で、全歯数の2.6%に該当する。
留意点:結果には年齢区分で解析されており、実験開始時で51-65才の群はスタート時点の条件が悪く、脱落率も多い。

筆頭著者アクセルソン、ラストオーサーでリンデという、歯周病分野のレジェンドが出した30年間フォローアップ研究「最終版」。

まずこの論文はリコールを専門医とその衛生士の元でやったか、紹介元に戻したかで群分けし6年間追跡したAxelsson, 1981のうち、専門医で追跡したケースについて30年後の状態をまとめた論文です。

群分けでの結果は下図の通りで、治療開始時は70%程度のPCR(歯みがきスコアで高値ほど状態が悪い)からスタートしています。1970年代から開始された研究ですが、重度歯周病患者の治療開始時のPCRは2021年現在も同じようなものです。
リコール群においてはPCRは10-20%に維持されていることがわかります。これは現在の歯周病治療においても目指すべきところですが、私などはSRP時などではこの水準に到達しますが、SPT時では20-30%になってしまっています。アカンですね。

この研究では紹介元(歯周病専門医ではない)でのリコールにおいて、2年後で既にPCRは60%に後戻りしていることがわかります。50%超えていると虫歯も歯周病もなにが起こってもおかしくないレベルですね。

同様の研究は近年もなされており、Ravald 2012では専門的歯周治療後、一般開業医に戻して11-14年間メンテナンスを行った場合、PCRはメンテナンス開始時に23%だったものが、最終検査時39%まで後戻りしていました。

口腔衛生水準は1970年代から比較すると2000年代でも著しく向上したはずですが、専門医および直接指示を受ける衛生士から離れると後戻りするリスクが高いことがわかりました。

この時全歯数の14%が喪失し、そのうち77%の歯の喪失が27%の患者に集中していたことがわかりました。また一般開業医でのメンテナンスは多いほうが歯の喪失と相関しており、これは状態の悪い患者の来院回数を増やしたが、十分なコントロールができていないことを示しています。Axelssonらが30年間のメインテナンスで歯の喪失が2.6%だったのに比較すると、大きな差が現れています。

Axelsson 1981では6年間専門医によるPCR = 20%を維持したメインテナンスでの歯の喪失は1.0%、紹介元でのPCR = 60%に後戻りしたメインテナンスでの歯の喪失は3.9%でした。


これらから分かるのは歯周病専門医と一般開業医のメンテナンスの違いは、いかに口腔衛生状態の維持にコミットしているかであり、来院のたびにプラーク染色液でPCRを測定しないと意味ないし、PCR = 20% 程度を維持しないと再発しても何ら不思議ではないという事かと思います。

ただ手前味噌ではありますが、PCR = 20%を維持するというのは歯科医と衛生士のチームビルドが十分でなければ実現不可能であり、一朝一夕にできることではありません。

歯科ー歯科連携の考えでは、専門的歯周病治療がおわったらメンテナンスは専門医の申し伝えのもと一般開業医で行う、という形になります。しかし一般開業医でPCR = 20%前後を堅持できる体制になっていないと、戻すことにリスクが生じる可能性があります。



さて話題は短縮歯列から逸れましたが、結果のうち高齢グループ、スタート時点で51-65才の群の平均指数が20本で、これが短縮歯列の歯数を早期させます。

高齢グループ24人の歯の総数は逆算にて482.4本で、そのうち43本が喪失しました。つまり全歯数の9%が喪失しています。

30年経過時点の高齢グループのPCRは20-30%のレンジに収まっており、他のグループと遜色ありません。年齢という変数もあるかもしれませんが、残存歯数は歯の喪失に対して関連している可能性があります。

たとえばLang&Tonetti, 2003では歯周病のリスクアセスメントとして、歯肉出血・5mm
以上の歯周ポケット・喪失歯数・年齢対骨量・全身疾患・喫煙を挙げています。

このアセスメントは智歯を除外し、喪失歯数8歯を上回るとハイリスクと分類されます。

つまり残存歯数20歯未満の場合はハイリスクであると言い換えることもできます。

ただしこれを短縮歯列に落とし込むと、Lang&Tonettiのリスクアセスメントは歯種を指定しておらず、義歯を使っているかどうかも言及されていないので、直接的な関係性は薄いと考えられます。

一方でこのアセスメントの文中にはWitterやKayserなど、短縮歯列分野での主要な研究者の名前も挙がっており、短縮歯列に関する先行論文を熟知した上で記述されたと考えてよさそうです。

2021年12月20日月曜日

生徒のモチベーションが上がった!? 小学校検診で新たな取り組み

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

先週戸塚東小の歯科検診にいってきました。本年度はコロナの影響でやや変則的なスケジュールですね。

それに先立っていつもどおり前日に小学校からお電話をいただいたのですが、そこで新しい取り組みを提案されました。

私も「おもしろい」と感じた取り組みは…


プラークコントロールが良好だった生徒に、「上手にみがている」と伝え、記録をとるというものです。


従来著しくプラークコントロールが悪い生徒に関しては、虫歯リスクが高いことから「歯垢・歯石が付着している」と記録し、それは健診結果として保護者さんにもお伝えしてきました。

一方である程度歯みがきができていればそれは記録に取ることもなく、「良かった」ことに関する生徒や保護者へのフィードバックはありませんでした。


振り返ってみれば我々も日常的に健診・歯石取りでの歯科受診を薦めており、プラークコントロールが良好な方にはそれをお伝えする「正のモチベーション」を活用してきました。

悪いと罰があるという「負のモチベーション」は強い行動変容力を持ちますが長続きしないと言われています。一方で良かったものが褒められる正のモチベーションは長続きすると言われています。

なによりも「歯みがき上手できてます」と伝えると、多くの生徒たちが嬉しそうにしているのが印象的でした。

従来歯科検診にこのようなコミュニケーションはなかったので、子供たちの口腔衛生の向上に良い影響をあたえる可能性を感じました。



この取り組みを実施するにあたって、学校通信や校内放送で歯みがきを頑張ってくるようアナウンスするという事前の活動があったようです。

中にはプラーク染め出し液を使ってブラッシングしてきただろうと思われる生徒もおり、保護者も巻き込んだ大きなアクションになったと感じます。

集計結果は届いていないので体感ベースですが、1年生は6割程度、2年生は4割程度が「上手なはみがき」ができていたように感じます。

高学年は他の学校歯科医の担当でしたが、この割合はさらに低下するようでした。

やはり入学を機に歯みがきを子供の自主性に任せる保護者が多いのだろうと思います。歯の生え変わりもあって小学校高学年が最も歯みがき習慣が乱れやすいということは以前から知られていました。

理想的には10~12才の、歯の生え変わりが終わるまでは保護者の仕上げみがきが必要と言われていますが、なかなか難しいのではないでしょうか。現実としては週に1回でも、保護者が子供の歯みがきの状態をチェックし、関心があると伝えることから始めるのがよいのではと思います。

その際、揺れている歯、生えたばかりの歯へのブラッシングは子供自身にとってもどう扱えばいいのかわからず、ブラッシングが疎かになりがちだと心得ておきましょう。どんどん歯並びが変化するので、それに応じたブラッシングが必要で、最も難しい時期であるのは確かです。

ブラッシング方法について分からなかったら、いつでもかかりつけの歯医者さんに相談してみてください。

2021年12月16日木曜日

奥歯がなくても大丈夫!? 短縮歯列という選択肢

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

長らく、歯を失ったら何らかの方法で補わなければならない、というのが常識になってきたかと思います。

これは歯科医療が十分に供給されていなかった昭和初期から中期にかけて、歯が抜けても放置している方が多く、結果として回復不可能な病的な歯の移動を招いてきたことに対する、分かりやすい啓発メッセージだったと思います。

一方この20年間で日本における口腔衛生は著しく改善し、一般的には抜ける以前から歯科治療を受けている場合が多くなってきました。

そこで近年出会うのが、その歯は抜きっぱなしで補う必要はなく、場合によってはそれがベストの選択肢であるということをお話すると、驚かれかえって不安を感じられてしまうケースです。

条件が合致すれば、失った歯を必ずしも補わなくても良いというコンセプトは、2020年頃から浸透してきた短縮歯列(SDA:Shortened Dental Arch Concept)という考え方に基づいています。

これは特段マイナーなものではなく、日本補綴歯科学会という人工の歯や入れ歯による咬合機能回復に関する学会のガイドラインでも取り上げられている、明らかなエビデンスがある方法です。

その中では短縮歯列の条件に合致するならば、入れ歯を使っても使わなくても同等のQoLを得られるとされています。(下記リンクP.82)

(参考)
その条件とは、ブリッジのダミーを含めて中間歯欠損がなく、上下10本の歯で咬合していることです。

具体的には全ての大臼歯がなくても、それ以外の歯がしっかり並んでいればOK。

特に親知らずを除外して、一番奥の歯(第二大臼歯)がなくなったとしても、それをインプラントやブリッジで補う必要は必ずしもないということです。

逆に1番奥が残っていて、奥から2番目を失ったなどといった、中抜けの場合は短縮歯列のコンセプトに該当しません。これは抜けた部分より奥の歯が前方へ傾斜してくるため、好ましい状態ではありません。

これらの条件判断は困難で、歯医者の間でも意見が分かれます。自己判断ではなく歯医者と情報交換する中でしっかりとリスクを把握した上で、適応の可否を見極めていくことが重要です。

以上を踏まえた上で、短縮歯列の考え方は治療計画の単純化と、治療に関わる患者さんの肉体精神的・金銭的コスト軽減に有用だと考えています。

そこで気になるのは短縮歯列はどういった条件で実施可能であるかという部分です。

これはシステマティックレビューでははっきりしないので、個々の文献を比較していこうと思います。専門・非専門問わず、コメントがありましたらツイッターやフェイスブックでお寄せいただければ幸いです。


Periodontal health in shortened dental arches: A 10-year RCT.
Walter MH, et al. J Prosthodont Res. 2020. PMID: 32063531 Clinical Trial.

研究デザイン:多施設研究・ランダム化比較試験、10年間
母集団:両側に犬歯と1本以上の小臼歯が存在する臼歯部欠損。平均歯数15本。50才前後の150人
群分け:義歯群と短縮歯列群。短縮歯列群で第二小臼歯を欠損している場合は延長ブリッジで補う
評価:CAL,BoP,PlI(歯周組織と口腔衛生の指標)
結果:両群間で10年間の歯周組織変化に差は認められない。プラークコントロールは義歯群で悪化
留意点:BoP平均20%と高値

最も新しく、クオリティも高い論文です。義歯79:短縮歯列71というのはITT(脱落時点までの結果を含む解析)であり、PP(10年間観察できた者)では義歯25:短縮歯列22です。

癌のような命に係わる疾患のフォローアップに比べ、歯科分野で脱落率が高いのは仕方のないことではあります。

短縮歯列の条件としては両側に犬歯と小臼歯が1本ずつあること。これは確認したなかで最も古いKayser(1981)の論文にで、短縮歯列の最低条件に上下顎で小臼歯4本の咬合があることと条件づけたことと相違します。

臨床を鑑みると犬歯の果たす役割は大きく、保険ブリッジの適応条件に関しても犬歯の有無が極めて重要なことからも、本論文の条件の方が納得がいきます。Kaiserはそもそも犬歯は評価に入れていませんでした。この変化がどういう時系列で起こったのかは気になりました。

短縮歯列が10年間でどの程度維持不能になったかが気になったのですが、この論文では10年間の追跡で咬合の問題か臼歯の喪失で義歯に切り替わったのは3名と記されています。ただしこの中にはドロップアウトした者は含まれていません。10年間で7割がドロップアウトする本論文では情報に限界があります。

本論文の歯周病学的データについては若干の疑問があります。BOP,PlIともに6点法で測定し、PlIは3,4をプラーク付着部位と判定し歯面で除算。

BoPは歯周病分野の論文では、メンテナンスフェイズでは10%以下であることが多いです。本論文では短縮歯列のパープロトコル解析というもっとも成績のいいグループでもBoPは20%代で、そこそこ歯肉の炎症が存在する状態であるように見られます。なお専門的歯周病治療をする場合のBoPは30%以上であることがほとんどです。

これを理解するためにPlIに目を向けてみると20%-40%程度で推移していることがわかります。本論文の測定法はPlI=1はネガティブと判断するので、歯周病分野の論文で一般的に用いられるO’Learyのプラークコントロールレコードよりも判定基準が甘く、それがBoP高値につながったものと推察されます。

実施主体が歯周病の専門家ではなく、母集団も歯周病患者と定められているわけではないので、プロトコルに万全を期すというより臨床実態を推察して読み進めるのが、他科論文を読む際には重要かと思います。



Cost-effectiveness of tooth replacement strategies for partially dentate elderly: a randomized controlled clinical trial.
McKenna G, Allen F, Woods N, O'Mahony D, Cronin M, DaMata C, Normand C.Community Dent Oral Epidemiol. 2014 Aug;42(4):366-74.

研究デザイン:ランダマイズド比較試験、12か月
母集団:片顎に6本以上の予後良好な歯がある、平均年齢70才、92人
群分け:義歯群と短縮歯列群。義歯はコバルトクロム床で完全な歯列へと補綴。短縮歯列群は接着ブリッジで片顎10本とした
評価:OHIP-14(口腔関連QoL簡易指標)、€(治療費)
結果:両群で同等のQoLだった。治療費対効果は短縮歯列のほうが1.84倍高かった
留意点:脱落率30%、コバルトクロム床 VS 接着ブリッジの比較

この論文の組み入れ基準は片顎につき6本以上の歯があるということで、Kayser(1981)やWalter(2020)とはまた違ったもの。とはいえMckennaらのチームは短縮歯列とQoLに関する論文を複数発表しており、一つのスタンダードな基準といってもいいかもしれません。

Kayserは前歯の状況は論じておらず、Walterは最低4本で成立する条件なので、McKennaの条件は最も厳しい条件と言えるかもしれません。条件が厳しいという事は良好な結果を得やすいということでもあります。Kayserは前歯のみのケース、片側の小臼歯でしかバーティカルストップがないケースでは歯列の維持は困難になると分析しています。

結果としては治療費対効果は短縮歯列のほうが良いとしていますが、これには少し注意が必要です。まず義歯グループで採用しているコバルトクロム床は日本では保険外の金属床義歯と一般呼称されるもので、高額な義歯です。というより論文ベースでは日本における保険適応のレジン床義歯が妥協の産物といえるので、McKennaがあえて高額な義歯を選んだというわけではなく、義歯補綴のスタンダードに準じただけといえます。

一方で本論文の短縮歯列グループで採用している接着ブリッジは、日本における保険適応の金属冠ブリッジよりもコストの小さい方法です。しかしこれもまた論文上では金属冠ブリッジよりも接着ブリッジで歯質削減量を低減するのが第一選択という原則にのっとっただけなので、McKennaがことさら短縮歯列の治療費対効果を高いものにする恣意的な目的があったと言い切ることはできません。

以上から日本の保険制度という「世界からみると特殊な環境」に基づくと治療費対効果は参考になりませんが、義歯グループと短縮歯列グループのQoLに相違がなかったというのは普遍的な事実であり、義歯を作るか作らないかというだけの判断であれば当然作らないほうが治療費対効果が高いので、そのように判断すれば良いのではないかと思います。



短縮歯列に関してはすごく興味深いので、今後も連載企画として論文ベースで情報をまとめていきたいと思います。
繰り返しになりますがSNS等でコメントいただければ幸いです。

余談ですが有名な80才で20本の歯を維持しようという8020運動も、仮に中間欠損がなければ20本丁度で短縮歯列になるので、そういう意味も含まれているのかなと思います。

2021年12月13日月曜日

師ではないですけど走ってます

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

年末ということもあり大勢のご来院ありがとうございます。

スタッフ一同腰が痛い足が浮腫むとこぼしながらガンバっております。

とはいうものの入れ歯づくり、差し歯作りなどの技工過程のある治療は、工期的物理的に年内に間に合わせるのが難しい時期となってきています。

ここから先は年越しで痛まないように、なんとか応急処置的に安定した状態を得る治療になってくると思います。

1,痛みがある場合は差し歯入れ歯が間に合わなくても、痛みを制御するために遠慮なく受診。

2,痛みがなく特に急ぐ必要性がない場合は年明けから行動開始

3,迷うなら来院か電話で歯科医に確認

という判断基準でよろしくお願いします。


さて私事ですが、そんな忙しい中でも、次々と襲い掛かる締め切りをなんとか乗り越えています。

そんななか公開になった記事がデイリー1位、ウィークリー4位と大ヒット。

今回はPVがのびるというより、しっかりロジックをまとめようという記事だったので、意外なヒットに喜んでます。



大学の勉強会ではシステマティックレビューをつくるチームにはいったのですが、やたらやる気のあるメンバーが揃って負担のさせかたが容赦ない…。

ただ現役大学院生のエースとの絡みということもあり、大変勉強になっています。システマティックレビューの実施手順への解釈や、個々の論文のバイアス評価というところで詰めていく作業は楽しいです。


他、歯科医師会の提出資料など終わらせて、とりあえず次の締め切りは月末、という状況まで落ち着いてきました。

今後3月の専門医プレゼン試験が終わるまでは忙しい日々が続きそうです。


2021年12月9日木曜日

綱渡りスケジュール進行中!

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

無事専門医申請書類を提出し終えたわけですが、それにフルコミットするために先延ばしにしていた書き仕事の締め切りが波状攻撃を仕掛けてきています。

その上年末ということで、だれもが平穏無事に年越ししたいと思う中、歯の不安を抱える方が大挙してご来院頂いているため、毎日が全力疾走状態です。

診療の合間を縫って昨日は歯科医師会関連の締め切りギリギリを滑り込ませ。

今日はサキシル原稿を詰めました。予備原稿の話題が古くなりすぎる前での放出のつもりが、なぜか関連するテーマで世の中がもりあがったおかげでホットなテーマになりそうです。

結局半分近くリライト。資料は整っていたから作業は早く終わりましたが…。いやぁ、我ながらよくこれだけ集めたなぁという資料でした。(積極的に自画自賛していく生き方)

そしてその後には論文関係の締め切り。

その後は勉強会のシステマティックレビューの効果量抽出の締め切り。

その後は勉強会のリターチャーレビューの構造化抄読の締め切り。

その後は専門医試験の予演会ともなる勉強会の症例発表の本番。

その後は来月サキシルの締め切り。


た す け て …

2021年12月4日土曜日

[完全燃焼] 歯周病専門医新規申請提出しました [バーンアウト]

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

本日、歯周病学会専門医新規申請書類を提出しました。

大学学部長というお忙しい立場である中しっかり資料を確認し、適切なアドバイスを下さった沼部教授に甚謝いたします。

全部で100ページを超える超ヘビー級の書類作成もこれで完了。

完全燃焼、燃えカスも残らないバーンアウトです。心は燃えて燃え尽きた。母上の姿がみえる。(*母は元気に生きてます)


この後は1月に書類審査、3月にケースプレゼンテーションでの試験、5月に合格発表という流れになっています。

4人に1人は合格できないので一発で通るかは分かりませんが、なんとか食らいついて見せたい所存です。日本歯科専門医機構の方針で、合格率は上昇傾向との情報もありますが、1分の隙も禁物だと考えています。

さしあたって歯周病学講座の勉強会で2月に症例発表会を設けていただいたので、これを予演会ととらえてケースプレゼンテーション資料をまとめていきたいと思います。

俺たちの戦いはこれからだ!



…しかしこのケープレに選んだ症例(申請で10症例提出中、1症例をケープレ試験)、攻めに攻めたというか…

「自分でもよく義歯を回避して治療しきったな」と誇らしく思う反面、「無難からはかけ離れた症例」でもありまして…

専門医試験官として症例を見慣れた関野先生にとっては興味深いケースなのかもしれませんが、マジでこれでいくんですか? 沼部教授も「やっぱこれがイイね」というもんで、ノリノリで提出しちゃったからもう後戻りできませんが!



2月の症例発表会、血祭になる未来しか予想できませんが…。

まぁ、血祭になるのは慣れている!(←いつも無難な発表テーマを選ばないドM)

2021年11月29日月曜日

今年の臨床研修おわり!

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

今年度の臨床研修も終わりました。

とても明るく元気な方で、患者さんとのコミュニケーションがうまく、熱心に口腔清掃指導などに取り組んでいました。

反面、歯の形成などの処置にはかなり慎重派で、本人にもかなりストレスをおかけしてしまった点は反省したいと思います。
これは大学病院側からきいていたことですが、私が卒業するころ既に国家試験対策のために実技実習や臨床研修が削られるということがあり、これが新型コロナ問題でますます臨床に関わる機会がなくなっていったようです。

「比喩ではなく本当に大学で何もできなかったので、ご迷惑をおかけすると思います」とも言われていましたので、我々外部協力型施設側もやりかたを変えていかないといけないかもと痛感しました。


何はともあれ大きな事故やクレームもなく終われたことが良かったと思います。

臨床研修医氏には当院での経験を糧として、今後も上達していってほしいですね。

健闘を祈る!

2021年11月25日木曜日

最近マンガおもしろくない!? イチオシ3選!

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

専門医資料の直しを教授に送ってすっかりバーンアウトしてます。

で、最近妻に勧められてピッコマを入れてみたのですが、なんでも手に入るんですね!

最初は無料マンガを「待てば0円」で読んでいたのですが、いまはメジャー誌の試し読み&電子購入ツールと化しています。ユーザーインターフェースがとても良い


バーンアウトして虚無状態の俺が、ついうっかりアラフォーの財力で無限にマンガ読んでも仕方ない環境が整っている。


ということで(?)ここ数日で読んだ面白かったマンガを紹介します!(語りたいだけ)

「TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには」

私がスポーツ系を読むのは稀ですが、これは格闘技マンガの形態をとった異能バトルなので大丈夫です(?)

登場人物たちそれぞれがけっこう重いものを抱えて、それを背負って戦っていくんですけど、主人公だけ悩みの方向性が違うんですよね。

このギャップが面白くもあり、現実と非現実のコントラストにもなっている。そして一番のフィクション設定である主人公へ深く感情移入できるーー。

あんまり汗臭すぎないのもいいところですね。血なまぐさい





「2.5次元の誘惑」

エロマンガかとおもったらスポ根だった

なにを言っているのかわからねーと思うが、こんなに感動した漫画は久しぶりです。

特に7~8巻は常時泣きっぱなし!!*中田はバーンアウトしており通常の精神状態ではない可能性があります

表情の書き方うますぎだろー!! とにかく熱いっ!! これは燃えマンガだ!!(断言)





「ダンダダン」

タイトルからは何も伝わらないマンガNo.1。

なんだよダンダダンて。本編でタイトル回収したら尊敬するわ(ここにフラグを立てておく)

まだ2巻しかでていないですが、ブッチギリのスピード感とダイナミズム

2巻冒頭のカニ大暴走のスケール感よ! これはufotableでアニメ化すべき!!! 俺には見えたねっ!!(脳内アニメ化)






なお11月30日には専門医資料の教授からの打ち返しがあって、そこから12月10日提出期限まではデスマーチ進行。(そして3日後サキシル締切

見えねぇ、先の予定なんて見たくないんだよっ!!

2021年11月23日火曜日

得意分野を集めよう。地域の「歯科歯科連携」に関して

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

日常診療している中でも、自分のスキルや設備では難しいと感じることがあります。

私自身、もちろん一般開業医として一通りのことができますが、正直言うと根の治療に関する高度な技術は持っていないと思います。インプラントもやりません。

特に根の治療というのは、「虫歯で痛む歯の神経を取って痛くなくする」は多くの人ができる治療内容ですが、「以前神経を取った歯が痛む」場合は、困難な治療内容となるケースが多いです。

こういう時は歯内療法に関する専門性をもつ歯科医師に紹介したほうが、適切な治療期間でちゃんと治るし、治るか抜歯が必要かもよりきめ細やかな判断ができると考えています。

実際現時点では年間数名程度、私では治しきれない根の治療について大学病院にいってもらっています。

しかし大学病院も都内なので、これを地域の歯科医師間で得分野を持ち合い、相互に紹介しあって患者が適切な治療にたどり着くよう連携しようというのが、「歯科歯科連携」です。

(関連拙稿)

しかし地域で紹介するということは遠方の大学病院に比べ通院というアクセシビリティで優位性をとれないので、嫌な言い方をすれば紹介した先を患者が気に入ってしまい戻ってこなくなるリスクを抱えます。

また特に私の専門性である歯周病に関しては、外科で、などのアクティブな治療期間の後、再発防止のために生涯にわたってメインテナンスと呼ぶ定期受診が必要になります。

これは義歯治療やインプラント治療に関しても同様で、歯の神経を取る治療に比べて明確な終わり、患者さんをかかりつけ歯科医にお戻しするポイントがないのがネックでした。



この問題に関して勉強会で師匠(関野愉准教授)から良いアイデアを貰ったなと感じたのは、留学先の北欧では「歯周病専門医の仕事はメインテナンスしやすい状態まで治療をすることで、メインテナンスは紹介元のかかりつけ歯科医で行う」という形になっているという話でした。

かかりつけ歯科医がメインテナンスできる水準を担保できるからできる仕組みだ、などという意見もでましたが、私だったらその患者さんのメインテナンス方法について詳細な情報提供とともにかかりつけ歯科医にお戻しすると思います。

それが紹介元歯科医院のメインテナンス水準向上の一助になれば地域住民の健康への寄与となりますし、私自身も歯の根の治療の専門医や、矯正専門医から診断のポイントなどを学ぶ機会にもなると思います。


既に日本歯科専門医機構などで専門医に関する質の担保や統一ルールなどがまとめられつつあります。この取り組みへの是非はありますが、「歯科分野における広告可能な専門資格」などという線引きもあることから、それに準じた形で地域歯科医師会内で紹介可能な歯科医院のリストアップなどをしても良いのではと考えています。

大学病院への紹介が可能な地域ではありますが、実感としてドクター次第で当たりはずれがあると感じていますし、顔と人柄を知っている相手でこそ信頼して紹介できるというものです。

個人的な取り組みとして、かかりつけ歯科医として自分で解決不可能な問題には、きちんと紹介をすることで責任を持つ、目利きの役目もあると考えています。しかし個人で持てる人間関係には限界があるので、患者さんの通院圏の観点から地域単位でそのような取り組みができたら良いのでは、と考えています。

またこれを発展させて医科への紹介も、よりしやすくなるといいなと考えています。

特に舌痛症や感覚異常に関しては二次医療機関でも十分な医療体験を患者さんに提供できているとは感じられず、きちんと向き合ってくれるセクションがないものかと感じています。

2021年11月15日月曜日

スーパー技術者現る。そういう人が評価される社会がいいね

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

先日医院内の内線電話の工事をしてから、院長室で全然ネットにつながらなくなってしまったので、業者さんに来てもらいました。

そこでスマートに解決してくれたのが、少し幼さすらのこる20代の技術者 Iさん!!

上司からも篤く信頼され「Iさんを連れて来ればとりあえずなんとかなる」と言わしめる実力派です。

俺のパソコンが見たこともない動き方してた


これまでは医療器械とかが壊れてやってくる技術者さんはおじいちゃんと相場が決まっていて、稼働歴40年にもなる旧式診療チェアをいつも修理してくれる方などが「〇〇さんがいればなんとかなる」のポジションでした。

*7台稼働している診療チェアのうち2台は昨年新しくしたので、大丈夫です。いやべつに稼働歴40年の椅子だって大丈夫ですよ?


技術者の高齢化や継承などについて危ぶむ声もありますが、新しい分野には若い技術者がしっかりおられるんだなと頼もしくなりました。

この方がおじいちゃん技術者になるまで、どれだけの付加価値を生み出すのだろう

そういう方が適正な待遇を得られ、本人が望むのならばより大きな役割を担える社会になればいいなぁと思いました。


お陰様で通信環境は快適に。これでバリバリ発信できますよ!

2021年11月11日木曜日

広まれ! 虫歯予防の新常識

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

虫歯予防、とくに子供の予防に関して信頼する歯科医師が、「歯とお口の新常識」としてわかりやすい発信をしていたので共有します。


情報というのは「最初に聞いたものを信じてしまう」「あとから覆すのは難しい」という特徴を持っています。我々中堅歯科医師の悩みは、昭和の時代に根付いた歯科情報が見直されることなく残ってしまうということです。

中には最新のデータに基づくとかえって害のある考え方も。

いままでは昔の情報も敬意と忖度をもって表立っては否定しない、という考え方も強かったと思いますが、それでは不十分。

はっきりと否定して、新しい情報に上書きしていく必要性を痛感しています。

高齢の歯科医のこれまでの活動についてはリスペクト、古くなり意味を成さなくなった考え方にはハッキリと否定。これが口腔衛生を前に進めていくのに必要なスタンスかなと思います。

私もこの表に書いてあることは非常に重要だと思いますので、子育て世代のみなさんのご参考になればと思います。

2021年10月30日土曜日

11月からサキシル掲載は月1回、第2日曜日になります

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

いつも掲載させていただいているサキシルですが、創刊から半年を迎えました。

めでたい!!



今現在も衆院選・皇室関係の話題で、社長史上最高のPVになっているそうです。

ぜひ多くの人に、リアリズムにコミットし未来を先読みするウェブメディア サキシルの読者になってもらいたいですね。



それと関係してということではありませんが、標題のとおり私の記事のサキシル掲載は月1回、第2日曜日となります。

隔週連載してきた半年間、豪華執筆陣に負けないよう、「発信のための勉強」を続けて走り続けてきました。

もちろん最初から高めのハードルでしたが、自分がどこまでできるのか挑戦してみたくって、若干無理を承知で月2回書き続けてきました。

初めての原稿料を受けとるお仕事ということで中途半端なものは出せないと取り組み、社会保障制度とその問題点、一般読者に伝わりやすい書き方というのは、めちゃくちゃ勉強できたようにおもいます。

今や非政府関係者で社会保障制度の小さな政府観点での一般向け書き手としては、希少性のあるレベルだと自負しています。

これもいつも記事の論点に関心を持ち、時にブレーキをかけていただける新田社長に育ててもらった部分はあると思います。感謝しかありません。


小さな政府観点での医療問題、社会保障の論評のニーズがサキシル読者くらいしかないのではないかという点はおいておくとして。



そういうわけで少し余力が生まれた分、積み上げていた読書や、若干スタック気味だった医院オペレーションの改善に取り組んでいきたいと思います。

とりわけこの秋から歯周病学会専門医申請の資料作りと、諸般の不可抗力の事情でなかなか出せない論文という、歯科医としてのキャリアアップに重要な2つの課題をクリアしなければならないので、少しほっとした部分は正直あります。

このブログでの歯科医療記事もご無沙汰してしまったので、少ししっかり取り組んでみたいなと思います。

ちょっと色々戦略ミスって検索ランキングが酷い有様なので、テコ入れもしたいですね(笑)


それらが落ち着いたら… 来年度以降かもしれませんが、再びメディアでの記事掲載にコミットしていきたいなと思います。

もちろん今後も月1回、これまで以上に深堀りしたサキシル記事が掲載になっていきますので、どうぞご期待ください!

2021年10月20日水曜日

論文書きの夜

こんにちは東川口の歯医者 中田智之です。

昨日は大学いってました。午前中はついに再開した対面での歯周病学講座勉強会。

そして夕方から「出すぞ出すぞといっていつまでも出さない」例の論文に関して、微生物学の教授とウンウンうなって一緒にまとめていました。

前任の教授とやっていた研究なのに、夜中まで付き合ってくださる現教授には本当に感謝です。

いちおうお礼は「体で支払う」「微生物学実習の指導アシスタントを続ける」という話になっていますが、それはもともと続けられるだけ続けるつもりだったので、大変ありがたいことだと思います。


まぁそうは言っても頭を使えば腹も減る、というわけで大学の超近場ですが飯田橋グルメを堪能するわけです。

いまヤミツキになっているのは芋品香のこちらのセット!

チャーハン・マーボーセットに小皿のよだれ鶏をつけています。

四川料理らしくかなり花椒がキいてる仕上がりですが、濃い味好きの私の好みにがっぷりマッチ!

マーボーは名物料理で、石鍋でグツグツした状態のところに豆腐1丁が載っているので、それを崩しながら食べるというセルフ仕上げスタイル。

豆腐の細かさとか好みがあると思うので、調整できるのはいいことですね。

よだれ鶏はテレビでも取り上げられた本格派大人気商品。やはりワンランク上の痺れ味わいに感じます。



さっきのは昼飯。いわば戦のまえの腹ごしらえ。

そしてこちらが晩飯です。戦を終えてほっと一息といったところです!

まさかの昼中華×夜中華!

1日2回、よだれ鶏!!

いいんです、俺は食べたいものを食べるで!!(←反省しないデブ)

こちらは全国にチェーンもだしているのでご存知の方も多いでしょう、刀削面のシーアンです!

その1号店がまさにこちら!! 伝説はここから始まった…!

私が大学生時代にできあがったので、まさに歴史の目撃者だったと言えるでしょう。

当時はシーアンの最高戦力が1号店に集結していたためか、それはもう絶品の刀削面でした。


チェーン展開をする中でクオリティは一時期不安定でしたが、最近はどこで食べてもちゃんと削れていますね(笑)

めっちゃムラがあったころもそれはそれで好きでしたが。

ながく通う店なので、刀削面以外にも点心や鍋料理も挑戦していますが、けっこうどれも高品質。そこらの中華屋とは違う、本格派の息吹をリーズナブルに感じることができます。

これに加えて小籠包もつけた夜セットで、お疲れの頭脳にエネルギーを補充してきました。


なんか挽肉ばっかり食べた気がするな…

2021年10月17日日曜日

健診でどこまでお話するか悩む問題

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

今週はなぜか小学校の就学時検診と川口市の三歳児検診が予定されており、大勢の子供たちと会ってきました。

スマホ変えたせいで三歳児検診の日程を完全に忘れており、アポイントでご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

就学時検診というのは地域のおおぜいのお医者さんが一堂に集う一大イベントですね。

裏方の視点でみるとめちゃくちゃ大変なことしてるんだなぁ…。


さて集団検診といえば大勢の人を相手に流れ作業的に一瞬で診断をする業務です。

精査ではなく、歯医者さんにいって精査が必要かどうかを判断する、スクリーニングという位置づけとなります。

例えば小学校検診で2学年担当して200人程度、約5000本分の診断をするのは時間的・体力的にも一切の余裕はありません

しかし就学時検診や三歳児検診で50名程度ならばそれなりに丁寧な対応ができます。

個人的にはちょっとした疑問にはお答えし、受診する間でもないようなことであればアドバイス程度はしていきたいと思いますが、けっこうガッツリ質問してくる保護者の方もおられます。



個人的には周りの空気が許す限りお答えしたいとおもいますが、本当になにもない子供ほど一瞬で終わって塩対応したみたいになっちゃうので、悩ましいなぁと感じております。

いや、本当になんにも話すことがないことが、一番いいことだと思います!

健診で何も言われなかったら「メチャクチャよかったんだ」と思っておいてください!(^^;

2021年10月9日土曜日

本日放送! 友達(歯医者)の兄貴がアニメ初監督やるってよ!

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

同級生(歯医者)の実兄の初監督作品、新作アニメ「先輩がうざい後輩の話」が本日公開になります!!

めでたい!!!



お兄さんとは友達(歯医者) の結婚式でご挨拶しただけですが、これまで「ピンポン」(演出)、「NEW GAME」(演出)、「PSYCHO-PASS 2」(演出)、「イエスタデイをうたって」(副監督)などスターダムを爆進中のアニメーター!

みんなで見て応援しましょう!

俺は古賀葵にあいたい(我欲)


2021年9月30日木曜日

魚住りえさんの話法解説は医療面接でも活きる必須テクニック

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

先日サキシルに掲載された、フリーアナウンサー魚住りえさんの記事が参考になったのでご紹介したいと思います。





ここで取り上げられている話法のテクニックは、医療面接・インフォームドコンセントという部分でも共通しています。

相手の話をしっかり受け止めたというサインを送る「受けの1秒」のテクニック。

そして歯科医学的に難しめの話をするとき、おいてけぼりになっていないか確認する「攻めの1秒」のテクニック。

どちらも私が医療面接技術やコーチングスキルとして体得してきたものを、「話法」としてわかりやすく記事では解説しています。


我々歯科医療従事者、とくに技術の研鑽に励む研修医は忘れがちですが、患者さんにとって技術的に十分な水準のものが提供されるのはあたりまえで、それ以上に納得できる説明で治療に向き合う気持ちを作れるかをドクターに対して求めているのではないでしょうか。

「病を見て人を見ず」なんていうと古っぷるしいかもしれませんが、人を見るというのはその人の理解力や情動の動きまで配慮して、医療面接のなかでしっかり治療に向き合う気持ちをつくることじゃないかなと考えています。


その中のテクニックとして複数の治療法の提示からの、自己決定による治療法の選択などがあるのだと思います。

患者とドクターの信頼関係の根幹はコミュニケーションスキル、話法であると再確認しました。


↓内輪のやりとり

2021年9月27日月曜日

歯周病と薄毛も「なるときはなってしまう」

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

先日ツイッターでバズってた下記投稿ですが、納得するものがあります。

頭髪に関しては遺伝的影響が大きく、医学的に解決できる問題と、解決につながらない民間療法が混在しているのは事実です。

これは歯周病に関しても言えて、侵襲性歯周炎という遺伝的影響の大きな難病は、早ければ20代から30代で歯周病が原因で歯を失ってしまうというものです。


やっかいなのは「侵襲性歯周炎」と、一般的にみなさんが歯槽膿漏としてイメージする「慢性歯周炎」には明確な線引きがなく、歯周病の進行するスピードは病名の境界なく分布しているということです。

これを踏まえてアメリカと欧州の歯周病学会合同で策定した新基準では、年齢や口腔清掃状態に対する歯周組織破壊の程度に応じたリスク評価をする方針になっており、「侵襲性歯周炎」と「慢性歯周炎」の病名での区別は撤廃する方針になっています。

歯周病進行リスクが高い場合は、できるだけ早期に専門的歯周病治療を受けて進行を遅らせることが重要だと言われています。


遺伝的影響を受けやすく、「抜ける」臓器として歯と頭髪は、なんとなく共通点があるようで不思議ですね。

蛇足ではありますが、薄毛の人は歯周病にもなりやすい、などという話は全く聞いたことがありませんので、混同せぬようよろしくお願いします。





2021年9月25日土曜日

シルバーウィークいかがお過ごしでしょうか

こんにちは、東川口の歯医者 中田智之です。

ある先輩が言っていました。

「俺結婚したら家族サービスで1日潰れるから、実質的に週休1日だよ~」

と。

その時私は、週5臨床+週1大学実習チューター兼研究員で、結婚もしていました。


ほんとうにおつかれさまです。

親孝行しろなんていう話もありますが、親が子供をみる理由なんて笑顔がかわいいから、が生物学的には正しいと考えています。

どっか出かけるのも楽しいど、近所の公園にピクニックシートひいてサンドイッチをほおばるのもまたかえがたい時間だなと。

そんな時間をすごしているうちに


ブログ更新忘れててすみませんでした。

来週からまたがんばります。

2021年9月16日木曜日

「痛かったら手を上げてください」の理不尽

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

先日ツイッター上で歯科界全体に対する厳しい意見に出会いました。要点は以下の通り
「痛かったら手を上げて」というけど、手を上げても処置は止まらない
処置を止めないなら合図が必要なのか。痛くでも我慢しろのほうが良いのでは

なるほど、それは辛い体験だったと思います…。

「自分ならどういう治療を受けたいか」を考えていけば、自ずとより適切な対応になるとは思いますが、歩合診療で時間に追われる歯科医も多い昨今。色々な背景を感じてしまいます。

そこで今回はこのような行き違いが生じる理由と、その対処法を考えたいと思います。

実は「痛かったら手を上げて」は多くの歯科医が処置前に言いますが、患者の期待に反して必ずしも「手を上げたら処置を中断する」ことを約束していません

では「手を上げても意味がない」のでしょうか。そうではありません。

その理由を3つの観点で説明し、どうしたら快適に歯科治療を受けられるか解説したいと思います。

1,麻酔が効いているか知りたい


歯科麻酔は注射カートリッジ一本で必ず効くとは限りません

例えば下顎の奥歯など骨が厚い部分は効きにくいですし、歯が強い痛みを発している場合もなかなか効果が出てくれません。麻酔が効きやすい人効きにくい人もいて、科学的根拠のないことですが「麻酔が効かない人はお酒が強い」という冗談はコミュニケーションの一つとして多用されます。

最初は効いているようでも神経に近くなると完全には効いていなかった、などということもあり、麻酔の奏功は患者の自己申告でしか知ることができません

歯医者は患者が痛みを訴えた場合、残りの作業量に応じて麻酔を追加するか、ちょっと我慢してもらうかを判断することになります。健康な成人男性の場合、注射カートリッジ5本程度までは使用しても健康に影響を及ぼさないと言われています。

麻酔の追加はあまり痛くない場合が多いですので、快適に治療を受けるためには痛みに関して歯科医と十分に情報共有し、しっかり麻酔を効かせてもらう。どうしても効かない場合は適切な代替的方法を検討してもらうことが必要です。


2,歯の神経がある場所を探っている


実は歯は削っても痛いところと痛くないところがあり、その感度は人によって違います。意外と思うかもしれませんが、完全に虫歯になっている部分は削ってもほとんど痛くなく、むしろ健康な部分の歯を削ると強く痛むなどあります。

前述したように痛みを感じたかどうかは患者さん本人にしか知り得ないので、痛む部位を教えてもらうことで、虫歯の広がり方や歯の中の神経の形態を類推するということを歯医者はやっています。

これがなぜ重要かと言うと、歯の神経は非常に繊細な組織なので、ごく一部を損傷しただけで強い痛みを発しながら自壊していくという現象が起こります。こうなった場合は歯の中の神経をとる治療が必要ですが、これは虫歯の治療をする場合と比較して来院回数が数倍に伸びます

歯を長持ちさせるためにも歯の中の神経は「痛みを発しない限り」温存したほうが良いので、どこを削った時に痛かったのか、痛くなかったのかという情報は最小限の処置で最大限の治療効果を達成するために重要です。

もちろん明らかに削ると痛そうな場合は事前に局所麻酔をかけますが、それでも幾らか痛みを感じるときは、痛みから分かる情報を得ることが患者さんの健康に寄与することか、それとも快適に治療を受けられるよう麻酔を追加するか、歯医者は判断することになります。

このときちゃんと事前に情報共有しないと「痛いと言ったのに処置を止めてくれない」というクレームに繋がりますので、うまく患者さんとコミュニケーションすることが重要だと考えています。当然、過度に我慢させる理由にもなり得ません


3,痛みだけじゃなく、何が理由でも何度でも手を上げていい


これまでの小見出しと矛盾するようですが、歯医者だって「痛くなかった」って言ってほしいし、我慢した末に「すごく痛かった」って言われるのはショックで、先に言ってほしいと考えています。

丁寧に治療をするならば、痛みだけではなく、苦しくなった時や、咳き込みそうになった時も手を上げてくださいと言うほうがより良いです。

そして手が上がったら特別な理由がない限りは一度治療を中断して、何故手を挙げたのか聞き、麻酔の追加も含めた事後対応を検討し、場合によっては時間などの条件を区切って我慢してもらうのも一つの方法です。

とはいうもののこの第3項目は心がけと言った程度で、歯科医院単位ではなく、歯医者さん個々人で対応が違うところです。

どんな歯医者でも毎回完璧に麻酔を効かせることはできない以上、過度に配慮しすぎて治療が進まず、通院回数が増えてしまうのも好ましい展開とは言えないでしょう。


以上のように「痛いときに手を挙げた」あとの対応は、その歯医者のキャラクターやコンセプトによって左右されます。歯医者と患者が事前に、あるいは処置中に十分にコミュニケーションを取ることで、望ましい対応へと擦り合わせをしていただくしかない部分かと思います。

ただし、これまで示してきた様々な理由から「結局我慢するんだから手を上げる必要ない」とはならないとご理解いただけたでしょうか。

患者さんに十分に配慮する経験豊富な歯医者なら、手があがるまえに眉毛の動きとか体の緊張で痛がっていることを察知できます。私個人としてはその時点で何らかの対応をするよう心掛けています。

私が一番トラウマなのは、「痛いとき手を上げてください」と言ったにも関わらず、手も上げないし眉一つ動かさないまま突然涙を流した男子中学生です。言ってくれれば麻酔を追加したのに…。

歯医者が望ましい対応をしてくれるかはなんとも言えない部分ではありますが、痛みの感覚は自分自身にしかわからないので、我慢せずにまずは伝えるだけはしてほしいと考えています。

2021年9月15日水曜日

子どもら職業体験してるのに大興奮! キッザニアいってきた

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

今回は私の周囲でもリピーターが続出、キッザニアに行ってきました!

様々な職業を体験できるのは教育にもいいですし、子供たちって大人が想像する以上に「手伝いたい」「役に立ちたい」「何か成果を残したい」っていう気持ちが強いと思うんですよね。

長女は私が諸事情でやむを得ず歯科医院につれてきたときも、患者さんに「ぃらっしゃいませーっ!」と元気に挨拶(笑)

子供を働くということから完全に切り離すのではなく、アクティビティや自己実現の延長として実感していくのは思った以上に重要なのかなと感じています。

なんせ帰りの車では大興奮で「今日は最高に楽しい一日だった!」を連発!

これまで娘の「最高に楽しい一日」は夏休みにスワンボートにのってコテージに宿泊して虹を見た日でしたが、どうやらそれを更新したようです。はやり体験型アクティビティはいいね!

そういうわけで初キッザニアでしたが、事前情報では5時から並ぶ勢がいるとか…。

実際私たちは9時に到着したのですが、3時スタートの午後の部の列がもうできていて、10人以上は並んでいました…。

もしかして面白い職業は埋まってしまっているのかしら。


そんな不安もよそに、割とのんびり到着ながらも特に制約を感じずに楽しめました

参加者枠の小さいアクティビティにどうしても参加したいなどという場合には並ぶのでしょうか?? 初回では何がレア枠なのかもわかりませんでした。

とりあえずお試しで行ってみたい普通に楽しみたいといったライトユーザー勢は、普通に行けば良さそうです!


一方でこれは必須だと思ったのは、公式アプリのインストールです。

無料プランでリアルタイムに仕事の募集時間や受付終了がわかるので、子供が一生懸命タスクをこなしている間に親はアプリとにらめっこでスケジュール管理です。

今回はバチっとハマってアイスクリーム屋、大工さん、配達員、ソーセージ作り、パレードダンサーと濃い目の体験ができたと思います!

娘ちゃんのご希望では、シェフや靴職人など創作系の志望が強いんだなぁというのが新しい発見でした。

あと親のひいき目コミコミで、アイスもソーセージも抜群に綺麗につくる器用さを見せてくれました。将来、何か活かせるといいですね。



お仕事の種類としても把握しきれないほどたくさんあるし、ダンス教室やスポーツクラブの体験的なアクティビティもあるので、一回や二階ではとうてい遊びつくせないですね!!

リピーター続出なのも納得。娘ちゃんの希望もあり、来月か再来月にもまた行ってみようと思います!!

2021年8月28日土曜日

[質問回答] 電動歯ブラシの効果と、フロスの使用順について

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

今回は以下のようなご質問をいただいたので、回答したいと思います。


1,歯ブラシと電動ブラシ


まずご存知の通り電動ブラシのほうがプラーク除去効率が高いのは事実です。同じ人が同じように歯みがきをした場合、より早くより多くのプラークを落とすことができます。

しかし電動ブラシを使用すれば虫歯・歯周病予防になると考えるのは注意が必要です。

研究上でのプラーク除去効率の上昇はわずかであり、それ以上に「適切な部位に当てられているか」「フッ化物の使用をしているか」「糖分摂取を頻回に行っていないか」といった部分のほうが、大きく結果を左右します。

それぞれの論点については下記リンクをご参照ください。

例えば「歯みがき粉をフッ化物なしのものからフッ化物入りの者に変更すること」より、「手ミガキを電動歯ブラシに変更する」ことの効果は小さいことがわかっています。

コスパの観点でいえばフッ化物入りの歯みがき粉を買う方が、電動歯ブラシを購入するよりも価格が安く、効果は大きいので、優先すべき予防法と言えます。


その上で電動歯ブラシを使うのならば、どの程度歯みがきができているかは主観的にはなかなか分かりづらいので、厳密には染め出し液をつかったプラークコントロールレコードという方法で数値化して、その増減を追う必要があります。

統計上は電動歯ブラシに変更することによる虫歯予防効果は、「ない」もしくは「かなり小さい」とされていますが、「歯みがきが楽だ」と感じるならばそれは価値のあることだと思います。


2,ブラシ→フロス→歯間ブラシ?


フロスや歯間ブラシなどの、歯ブラシ以外の口腔衛生用品を「補助的清掃器具」といいますが、近年虫歯予防におけるフッ化物の重要性が見直されたことから、20年程前と比較して大きく考え方が変わり、順番が逆転した部分です。

すなわち、先出記事のとおりお口の中により多くのフッ化物を残留させたいため、フッ化物と歯ブラシの使用を最後に持ってきます。

「補助的清掃器具」つまり歯間ブラシやフロスは、夜就寝前に一度、歯ブラシを使用する前に行うというのが正しい方法です。

現状日本の教育現場ではこの順番に関して教職員でもキャッチアップしきれておらず、あいまいな状態になっています。卒業して古い考え方のままの現場に就職すれば、すぐに正しい方法は忘れてしまうでしょう。

この順番の逆転は今後、まず業界内から情報を浸透させていく必要がありそうです。

最後にフッ化物含有の洗口剤を使っても同じでは、という考え方もありますが、大手メーカーの企業努力は、「歯ミガキ粉の基剤をいかに歯に付着させて、より多くのフッ化物を口腔内に残留させるか」という方向で研究開発されています。

流動性の高い歯みがきゲルや、フッ化物配合洗口剤はこれらの残留効果のサポートがないですが、これと虫歯発生率を結び付けた研究はまだされていないので、とりあえずフッ化物を使用していれば幾らかは効果があると、シンプルに考えてしまってもいいかもしれません。


2021年8月23日月曜日

[ドラム演奏] 息抜きで SHINY DAYS

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

次の春季歯周病学会での専門医認定を目指し、11月の締め切りに向けて症例の整理をしております。

臨床キャリアとしてはぜひ取得しておきたい資格で、歯周病医のキャリアとしては最後の関門と言えるかもしれません。

必要症例10ケース。1ケースにつき4回分の精密検査のデータを打ち込まなくてはなりません。

メッチャ大変


ということで息抜きしてなきゃやってらんない! さくっと叩いてみました!

いやーいいですよね。ゆるキャン△。3期、ぜひ。

おな高のYoutuberがハマっているらしく、懐かしくなって叩いてしまいました。

パターンは放送当時にとっていたけど、いまはぐっとできることが増えているのでいい感じに。

このタム回しいいなぁ。覚えておこう。


この演奏前の昼飯は池袋の元祖寿司!

回転ずしですが職人さんが握ってくれるタイプ。やはりくら寿司とかよりも手握りのほうが断然旨い!

そんでもってアナゴも含めてほどんど100円皿でいけるから、コスパも最高ですよー!

2021年8月21日土曜日

この秋大幅進展のオンライン初診。新型コロナ対策として。

昨年春にオンライン初診解禁となったものの、かかりつけ医での「再初診」が前提だったオンライン診療。

2021年6月の閣議決定をうけて、ついに「かかりつけ医をもたない健康な若年世代」に向けて解禁になる見通しです。


これは「初診 = 診療」の前段階として「受診勧奨」をワンクッションとして設けるという建付けになっており、救急安心センター事業(#7119)などと同様の位置づけです。

「受診勧奨」を保険診療とするか、保険外に位置付けるか、どのような規制のもとに実施するかの議論が、この秋「検討会」にて決まります。

その結果次第でオンライン診療が受けやすいものになるか、現状のように限定的な制度に収まるかが決まります。

詳細は下記リンクからご確認ください!


2021年8月16日月曜日

16日より再開しています

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

夏休みも終わり16日から診療再開しております!

例年お盆明けは込み合いますが、本日も大勢お越しいただきありがとうございました。


本年採用の衛生士や、夏休みバイトの歯科助手など、若手に活躍してもらいました。

19日から後半休みのベテラン勢も合流しますので、そっからが本番です。

年末向けて走り抜けていきます!!

2021年8月4日水曜日

[ドラム演奏] Merry-Go-Round (僕のヒーローアカデミアOP)

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

やはり実機で叩くドラムはたのしい! 叩けない日々にやりたい曲がたまってたので、あれもこれもとどんどん叩きたくなってしまいます!

そういうわけで熱中症対策として10年ぶりくらいのポカリを片手に、ガッツンガガツンに叩いてきました!

やっぱりポカリだと喉がスッキリしないので、ミネラルウォーターと交互で飲んだことをご報告します。


まさにヒロアカ! エンデヴァーかっこいい!!って感じの曲ですね!!

エンデヴァー(103話)『なに安心して失敗しろ。貴様ら3人如きの成否このエンデヴァーの仕事に何ら影響することはない!

この男前よ! 臨床研修生に対してもこの気概でいきたいですね!

(*臨床研修生が成否に影響することがないよう日頃から指導監督しているので安心してご来院ください)


演奏は一週間イメトレ、1時間練習、1時間録画でお届けします。

16分刻みのところもたってますね><

もし今後バンドでやるようなことがあれば、もっとちゃんと練習します(^^;

2021年7月30日金曜日

臨床研修がはじまります

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

当院は国内の歯科医療技術向上と継承に寄与すべく、日本歯科大学臨床研修外部協力施設となっています。

4月に新たに歯科医師となった方々のほとんどはいずれかの臨床研修プログラムに参加しますが、その中で日本歯科大学のプログラムに参加し、4か月間の大学での研修を終えた方々を、各外部研修施設でお預かりすることになります。

外部研修施設とは一定の基準を満たす街中の開業医などが中心で、ほとんどの施設が1~2名の「見習い」の面倒を見ることになります。

大学病院も臨床ですが、開業医では「現場感」が違うので、まさにここが本当の意味での臨床歯科医の第一歩ということになります。


当院では毎年1名の臨床研修歯科医を受け入れており、彼らが生涯にわたって活かせる基礎的な技術の体得を目指して指導しております。

スターウォーズのジェダイとパダ・ワンよろしく、基本的に私の監督と指示のもと、働いてもらうこととなります。

医学的安全、治療水準の維持は前提としてチーム医療のメンバーに加わってももらうかたちになりますので、未来を担う若手歯科医たちを暖かく見守っていただければと思います。

2021年7月24日土曜日

新型コロナワクチン 2回目やりました

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

さる7月20日に新型コロナワクチン 医療従事者向け2次募集で、モデルナを摂取してきました!

記事も書いているくらいなのでワクチンの色々に関してはわかっているほうだと思いますが、問診担当のおじいちゃん先生に

2回目だから甘く見ないように

とクギをさされ。


副反応としては前回と同様の腕の痛みが翌日から発現。

それと当日深夜は、おそらく発熱していたと思います。布団に入っていても悪寒を感じましたし、寝付けなくてお手洗いに行ったら高熱自特有のグワングワンした感じがありました。


ただ翌日にはそこまで悪くない状態で、検温しても平熱。

倦怠感はあったのでしんどくはありましたが、仕事に差し支えるほどではありませんでした。


翌日からはたまたまオリンピック休みだったので、妻の配慮もあり2日間のんびり過ごしていました。


オリンピック開会式までにはすっかり副反応も終わっていました。

セレモニーの中ではドローン、ピクトグラムのパントマイムが良かったなぁと感じましたね。


患者さんからもたびたびやったかと聞かれるので、もともと注射は嫌いなんですがニーズに応えるためにワクチン完了です(笑)

コロナ騒ぎもオリンピックを区切りに終わりになるといいですね。

2021年7月8日木曜日

ビットコインはじめました

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

円はもうダメだとか、インフレは進んでいるとか言ってる割りに銀行預金しかないのもカッコわるいということで。

これからは民間発行通貨の時代! という、投資目的というか信念に基づいてビットコイン、はじめてみました。


もちろん短期投機的な運用はせず、長期保有で得しても損してもグリップしていくつもりです。

エルサルバドルやアルゼンチンなど通貨の弱い地域では法定通貨にする動きも見えており、全ての先進国がコロナ対策で大きく国債を積んだ現状、長期的に伸びるという確信はもちろんもっておりますが!

今回はコインチェックのスマホアプリから参加することになりました。いずれ大きく買い増すときには、物理ウォレットだとか暗号キー取得とかも考えないといけませんが、勉強目的での数万円の保有の範囲であればこれで十分かと思います。

一日値動きを見ていましたが、三角の持ち合いとか、サポートライン・レジスタンスラインとか、強気の三角とか、分かるようになりました!(素人)

これはコインチェックアプリに暗号資産銘柄ごとにチャットルームがあり、みんなで上がり下がりをワイワイ実況しながら楽しめるので、そこにいる人たちの見方や売り買いのタイミングで勉強することができたためです。

もちろんここには高度な情報戦も展開されているので、言っていることを間に受けるのは危険ですが…。


とりあえずお金の振込から一週間は暗号資産の売り買い以外はできないようですが、それがおわったらレンディングに回してみたいと思います。これは保有しているビットコインに利子をつけてコインチェックに貸す、というものです。

もともと長期保有するつもりだったので、合理的ではないでしょうか。

ごく少額入れているだけでもこれだけ学びがあるので、色々分かってきたらもう少し買ってみてもいいかなぁと思います。ハマりすぎない程度に遊んでみます(笑)

2021年6月28日月曜日

小学校・保育園の検診にいってきました

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

6月は、戸塚東小学校・たいよう保育園、計3施設300人の歯科検診を行ってきました。

小学校も1・2年制と特別クラス担当だったので、1才~8才の子供たち中心に拝見させていただきました。


所感としては、みんな歯みがき上手ですね!


父の補助として20年近く前から検診に同行させてもらっていますが、当時と比較しても「ぜんぜん磨いていないな」という子は大幅に少なくなったと感じます。

この結果起こっているのが虫歯の2極化だと感じていて、口を開けて一瞬で虫歯ないですねとわかるピカピカのお口と、数か所の虫歯を併発しているお口に分かれていっているように感じます。


後者に関しては歯みがきだけではなく、摂食習慣の部分、間食指導などが必要になってくるのだろうなと思いますが、これはご家族の協力も必要な部分


健診結果をうけて虫歯や歯肉の治療にいくときは、ぜひ保護者の方も一緒にアドバイスを聞いてほしいなと思います。


虫歯になりにくい歯みがき法については、一般メディアに書かせていただきましたので、こちらもご参照ください!


2021年6月24日木曜日

新型コロナワクチン1回目接種しました

医療従事者向け二次募集枠で、モデルナワクチンを受けてきました。

会場は若いスタッフたちがきびきび動いていて、本当は音楽イベントとかの日雇いバイトしている若者らなのかなぁと感じました。

コロナによって若い人たちがコンビニバイトなどに戻ってきているようで、やはり若さは活気があっていいなぁ、なんて思っていました。


さてワクチンですが100万人に1人程度死亡するということですが、自分の命は当然一つ。大当たりしたらどうしようと多少不安にもなりました。

しかし考えてみれば、100万分の1って、原神ガチャで星5キャラを2連続引く確率

そう考えると気が楽になりました。

最近大爆死したばっかりだし。


もちろん接種後の待機ルームでも以上を訴えるかたはおらず。まぁそんなもんですよね。

接種自体はあっというまのできごとで、「いてっ!」って思ったら「終わりでーす」といった位なものでした。

ということで接種自体よりも翌日以降の副反応が問題なわけですが、既に下記の発生率が分かっています。


接種直後はわずかに痛かゆい感じ。

6時間後には、腕を挙げようとすると痛いという典型的な副反応が出てきました。

常に痛いというわけじゃなくて動かすと痛い感じなので、仕事上若干わずらわしい程度のことでした。

夜も寝がえり打つとイテテってなりましたが、そんな大したものではなかったですね。


翌日も同じような感じ。

接種から30時間後くらいに、多少だるいかなと感じましたが、前日にゲームしすぎたせいか、サキシルの原稿に頭悩ませたせいか、午前中の歯周外科手術で集中したせいか、原因はわからない程度ですね。

ただ鏡をみると若干顔が赤かったので、たぶん調子悪かったんだと思います。


そして記事書いているいまが48時間経過後程度ですが、腕の痛みもわずかに残る程度で体調も問題ありません。

初回接種はどうやら無事に終わったようですね。来月のニ回目が本番ではありますが…。


ついでながら親父もまた先週土曜日に高齢者枠で第二回接種を終えてましたが、翌日発熱してダウンしていたそうです。

同じ日に接種した母はなんともなかったそうなので、父の免疫機能のほうが活きが良いのかもしれません(笑)

2021年5月29日土曜日

やりかた解説。歯科医師ワクチン eラーニング受けてみた。

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

各メディアであんなことや
こんなこと
書いてる手前、やっとかないわけにいかないだろうとコロナワクチン筋肉注射に関するeラーニング終わらせときました。

自分で書いたことで自分のタスクを増やすスタイルです。お疲れ様です。


現在川口市では医師会の尽力のおかげさまで良好な接種速度を保っており、現時点では歯科医師への協力要請が必要な状況にはなっていないようです。

しかしいつ要請があるともわからないので、私自身に限ってはメディアで色々書いた手前やっとかないとまずいだろうというごく個人的な事情はともかく、いつ何時必要になっても良いように備えておく意義はあると思います(キリッ!)


ということでまだ受講していない歯科医師もおられるとおもうので、どんなかんじだったかレビューします。

まずはこちらにアクセスしてください。


で、歯科医師会会員カードに書いてある番号を1コ目のボックスに入力し、2コ目にパスワードを入れます。パスワード!?とビクっとするかもしれませんが、そのすぐ下のあたりを読むとなんとなくわかってくると思います。大丈夫です。


無事ログインできたら左側に「メニュー」があるので、その中の「教材コンテンツ検索」を選びます。

で、ごちゃごちゃ書いてあるのは無視して、ちょっと下の方に二重枠線で囲まれた「大項目:」「中項目:」というところがあるので、ここに「大項目:33」「中項目:66」となるように入力します。

それからすぐ下の「検索」を押すと、何も変化がないように感じますが、実はさらに下にスクロールしたところに目当ての研修が表示されています。

これのNo.1~No.4をみればOKです。No.1だけ2本立てなのでどっちも見る必要があります。


見るには「単位登録する」を押します。

すると突然テストが始まりますが、これはあんまり気負わずやってみてください。

終わると動画が始まります。

1本目が総論ですが、演者の話し方が面白くて、フツーに面白く見れます(笑)

見るだけでかなりワクチンに詳しい人に成れるので、話題作りに見る価値十分ありと思います!


2~4本目は実技や現場フローに関してですが、あまり長くないので1本目(前後編)を乗り切ればあとはすぐです。

色々復習にもなりますんで、ワクチン接種に参加しないとしても見ておいて損にはならないのではないかなと思います。


動画を見終わった後は内容に準じたテストがあります。これに合格すれば単位習得ということですね。

動画を見ていれば自然と解ける内容なので、必死にメモ取ってみなくても大丈夫です。

恥ずかしながら1つ不合格になってしまいましたが、すぐに再受講・再受験できます。必要なところまで動画を飛ばすこともできるので、もし不合格でも心配ありません

ちょっと裏読みしすぎたよね

全体としては2時間程度で、かなりコンパクトにまとまっていると思います。


医療従事者として患者さんからもいろいろ聞かれることもあると思いますが、これらを見ておくと多くの質問に対応できると思います。

視聴したからといって必ずワクチン接種に参加しなければならなくなるわけでもないので、ちょっとした雑学的興味でもいいので、この機会に見ておいてはいかがでしょうか。

そしてeラーニングを使えるようになると、今後各施設基準の必修講習などもとれるようになるようなので、何かと役立つのではないかなと思います。

[悲報] ブログ毎日更新終了のお知らせ [Give Up]

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

2か月程度がんばりました。1ヶ月は順調にできたと思います。

妻の骨折による介護生活とか

サキシルの記事を書くのに調べまくって時間体力リソース消耗したとか


そんなのはいいわけに過ぎません。

世の中は結果が全て。

負けました。


ブログ毎日更新は終了します。

もとの週2更新に戻ります。もちろんこれは続きます!

中田歯科医院ブログの今後の発信にご期待ください!!


最後に一言。

現役大学生にして、なかはらPR管理者、和合大樹さん。

ブログ毎日更新1年半継続。まじすげー!!!





2021年5月24日月曜日

社会保険料に関する財務省資料

これは元の資料も精査していますが、たいへん興味深いものでした。

財務相は「足りなければ社会保険料をあげるしかない」「高齢化による社会保険料の延びだけでなく、診療報酬率の増加に一考の余地あり」と発信。

対する医師側はデータの深読みが足りないと指摘。しかしそのツリーでは判断するのに十分なデータが示されていないことを結論としています。

わたしも同感で、論じるには十分な指標がないと思います。それを問うていきたいとおもいます。





2021年5月22日土曜日

専門医資料進む!

11月に歯周病専門医申請、受験しようと考えていますが、昨日はその資料作りを大分進めることができました。

これで暫く診療と執筆に集中できそうです。

診療はまいにち大勢いらしていただき、ありがたい悲鳴の状況です。

執筆は来週、再来週と締め切りがせまっていますが、先週の修羅場ほどじゃないので、着々とこなしていきたいと思います。

2021年5月21日金曜日

フッ素による虫歯予防

フッ素による虫歯予防の概念って難しいですよね。

プロならば正確に理解して、公衆衛生として受け入れられやすい形で広める必要があります。

振り返ってみるとまだフッ素に関してすぐに共有できる記事を書いていなかったので、この機会にまとめてみたいと考えています。

形になったらブログでもご報告しますね。






2021年5月19日水曜日

昨日(書いてる時系列では今日)やったこと

朝、子供送る

満喫IN

歯周病学オンライン勉強会

サキシル原稿校了(←はやすぎる)

専門医資料まとめ

めっちゃ眼精疲労になる

微生物学実習オンライン授業(コロナ対策)

満喫OUT

帰宅


満喫にいるのに漫画も読めないしスマホゲーもできないよー(;;)


専門医はやく取って終わりたいなー。そうすればだいぶ楽になる。



あ、サキシルやアゴラへのリンクがサムネイル表示されるようにCSSいじりました。

いい感じになってると思います!

2021年5月17日月曜日

歯科医師会以外の歯医者にもワクチン接種協力を

コロナワクチン接種が始まっていますが、他国の状況を見ると国民の半数に接種したあたりで新規感染者数が減ってくるようです。

ところが現状の接種体制は最大で1日30万人。このままでは全国民に打つのに一年ちかくかかってしまいます。

アメリカやイギリス同様のコロナ早期終息を狙うなら、1日100万人程度の体制はほしいところです。

もちろん歯医者や薬剤師、看護職も協力していくのがいいと思います。

私も歯科医師会から募集があればすぐに協力したいと考えています。

一方で様々な理由で歯科医師会に参加しない非会員が大勢いるのですが、わたしは今回の国難に際しては歯科医師会から有志をつのり、ともに協力するのがいいと考えています。

そうするなかで歯科医師会にとっても非会員にアウトリーチする機会になります。国民も、医療関係者の垣根のない協力を期待し、それに答えるのが有資格者の責務ではないでしょうか。

すでに隣の越谷市では歯科医師のワクチン接種協力の段取りが具体的に進んでいるようです。

協力するにあたり法的裏付けや免責事由の整理などは重要です。組織にあたっては現場スタッフに仕事をしてもらう環境を整えるのがリーダーの務めと言われています。

多くの自治体において十分な接種体制が早期に整うのを期待しています。

2021年5月13日木曜日

脱稿ーー!!

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

妻の骨折いらい文章を書く時間が制限されているのですが、一番キツイところを抜けた気がします。

歯科医師会のタスクちょっとヘビーすぎやろ…。自分の担当年だけ資料がないとかさ…。


愚痴はさておき、明後日掲載のサキシルはコロナワクチン関連記事、ご期待ください。

(SNSでだけど)取材もあり論文もありで、これを読めばワクチン行政にキャッチアップできます!

いやしかしこのクオリティを2週間ごとっていうのはなかなかいい感じの負荷ですよ。

記事執筆の筋肉つきそう!!って感じです。


私の持ち味として1分野深堀じゃなくて、ちょっと深いのを全体像としてまとめるのが得意なタイプだなぁって実感しますね。

時事ネタに則したワンテーマはアゴラで出していくと思うので、そちらもご覧いただければと思います。

このアウトプットが今の限界ですね。忙しさのピークを越えたら専門医の資料作りという恒常的積みタクスもあるんで、今のお仕事を頑張っていきたいと思います。

2021年5月11日火曜日

最近の状況

休み明けはいつも混むのですが、こんかいもGW明けから大勢にご来院いただけて、スタッフ一同嬉しい悲鳴を上げております。

新米衛生士もいつのまにやら数々の修羅場をくぐり抜けたみたいな機転の効いたアシストをするようになったので、やはり職は人を育てるだなと思いました。

ベテラン勢の堅実な下支えがあってこそ、なんとかご満足いただける仕事ぶりを提供できているとおもいます。ありがたいことです。

私はと言うと、相変わらず骨折で動けぬ妻のアシストにプライベート時間は忙殺されております。


そして歯科医師会のけっこうボリュームのあるミッション。

ハイクオリティを求められるサキシル。

どちらの締め切りも迫ってきております。

やばい。

タスケテ…orz

2021年5月10日月曜日

歯みがきは何分したほうがいいか

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

歯みがきは何分くらいしたほうがいいか、というのは歯周病の有無にかかわらず非常に多くの患者さんから聞かれます。

これは簡単なようで難しい質問で、多くの歯医者さんを悩ませると思います。

そんな時私はこう答えています。

PCRの結果が全てなので、時間が長いか短いか関係ありませんちょうど学校のテスト勉強と同じで、どんな方法でやったか、何時間やったかは関係ないんです」

それから

テストの前に準備をするように、次回測定前には十分な歯磨きをしてください。それでも磨き残すのはどこかが分かる、その気づきが大事です」

と伝えます。


わたしが本気でプラークコントロールの改善について指導するときは必ずPCR(O'Learyのプラークコントロールレコード)を測定するのはそれが理由です。

PCRのないブラッシング指導の効果は限定的だとも考えています。

患者さんに対してはその日のスコアがいくつかではなく、変化量を重視して伝えます。

特に前回よりも悪化していた場合、事実としてきちんと伝えます。

一方で十分なPCRのスコアが取れなければ治療開始しない、などということは私はしません。歯ブラシの改善に限界がある人がいることは十分わかっていますので、そのリスクを承知の上でどこにゴールを設定するか、というのが臨床であると考えています。

2021年5月9日日曜日

シャークネード面白かったですね

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

多分シャークネードでは4THが一番面白いですね。
 




え? GWサメ劇場見なかった? もったいない!

今すぐ何らかの手段で無料でみたほうがいいです! 有料でみるのはちょっともったいないかもしれない。


GW、振り返ると色々やりました。

テント張って、花火やって、焼きマシュマロして、ココアをキャンプバーナーで作って…


しかし、娘のGWで楽しかったこと1位は辛うじて花火だったものの、2位はシャークネード

ぜっんぶもってかれたわ!!

普段プリキュアのバトルでさえ怖がってしまう娘が、飛んでくるサメに人間が食われていく様をゲラゲラ笑いながら見てましたからね。

一体どうなっているんだこの映画。



考えるな。感じるんだ。