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2020年6月28日日曜日

150人の遠隔授業に参加しました!

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

5月末より大学講義が再開しています。

というのも、ワタクシ日本歯科大学生命歯学部微生物学非常勤講師でありまして、週1火曜日、学生たちの微生物学実習の指導をしているんですね。



教壇に立って講義するわけではないんですけど、微生物学講座は何故か人手不足で、一人の教官が20名ほどの学生を監督指導しています。



実習といってもここで扱うのはナマの微生物で、いろいろ対策はしてありますがリアルな結核菌や赤痢菌等も扱うので、正式な届け出の下緊張感をもって職務に当たっています。



ところがこのコロナ騒ぎでとりあえず6月いっぱいまでは遠隔授業ということ。

遠隔飲み会などはそこそこやってきましたが、150名近くが参加する本格的な遠隔授業というものは初めてなので、けっこうワクワクしました。
…まぁ講義やらないので、見てるだけなんですけどね。

一応レコーディングしてありますし、給与の根拠になるので、真面目な顔してときどきうなずかないといけません

これが3時間続きます。



…苦行だ…



いちおう参加者の態度確認のため巡回とかはしてます。

講義終了で退出を指示してるのに退出しなかった学生は減点していいのかな?ww



やはりやってみてこその発見がいろいろありますね。

貴重な体験になったような気がします!

2020年6月25日木曜日

副業ライター養成講座に参加しました

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

先日より副業ライター養成講座に参加しています。

http://writer.soclab.jp/


(PRサイトより引用)

全4回と、まさに「副業」として受講しやすい日程です。

最近アゴラでもコンスタントに書くようになりましたし、一応これだけ書いていれば将来的には自分の業界でも何らかの活躍をしていきたいなぁ等と思っています。

ここらで総合的に学ぶチャンスかなと、思い切って受講することとしました。


(写真はPRサイトより)

講師はいつもお世話になっているアゴラ編集長 新田哲史さんです。

新田さんは読売新聞記者がご出身ということなので、ニュース記事作成のお作法やリスク対策といった部分をしっかり学びたいと思います。

また新田さんはメディア関係で2代目ということです。私も親と同じ仕事をしていますが、2代目というのは「その業界に食わせて育ててもらった恩義」みないなものをうっすら感じており、仕事に対して自分がやっていけるかどうかという部分だけではなく、「業界の未来はどうか、在り方は正しいか」という問題意識を持つ人も多いのかなと思います。

そういった部分で共感できるところもあり、学ぶなら新田さんから、と決めました。



第一回講義は既に終わり、先ほど久しぶりに省庁のデータ巡りをして作り上げた宿題を提出し終えたところです。

他の受講生の皆さんも目的意識をしっかり持っていて、こちらも身が引きしまる…

といいのですが、はっきりいって「ぜったいこの人、記事にしたら面白い話題もっているよね」って方々ばっかり。



一介の歯医者がどうしてここに迷い込んだ感で精神が削られながらの受講ですが、気力を振り絞って頑張りたいと思います!

きっと修了時には、「俺は副業ライターなんだぜっ!」って胸を張って言えるようになっているんじゃなかろうか!!

(アドセンスの引き落とし可能額にはやく到達したいなー)

2020年6月23日火曜日

多様な価値観からみた日本教育の強みと今後

先日、年齢も学歴も居住国も違う、日本の教育に関して問題意識をもつ5人でZOOMミーティングしました。

参加者の属性は下記の通りです(ツイッター公開情報から抜粋)

・日本の小学校教諭
・日本の高校生
・オーストラリアの高校生
・ベトナムの高卒・スポーツコーチ
・日本の歯科大なる職業訓練校卒

これはあらたしい党オンラインサロンのディスカッション仲間と、未成年を主体とする政治系オウンドメディア おとな研究所メンバーという枠組みです。大変貴重な機会だったので、私なりに感じた部分を記事にしたいと思います。



他の参加者もそれぞれの立場から振り返り記事を出しているので、ご参照いただけると幸いです。

学力とは何か ~学力は数値化できるのか~ ー mazipon

日本のこれからの教育 ― おとな研究所

【教育はこれからどう変わる】在住国も年齢層も違う5人が大激論! ー Aki



1、他国の教育と比較し、日本式教育の特徴を発見する


まず最も私が聞きたかったのは、小学校の先生自身が教育への問題意識を持ちながらも、欧米的な自由化に準じた議論をすると、「それには違和感」と回答がある点でした。

いくら他国と比べても、現場感覚に基づかなければ実際の問題点は分かりません。今回のメンバーなら、海外における現場感覚と、国内の現場感覚両方を突合させることができ、有意義な議論ができるのではないかと企画しました。

その中で見えてきたことを、私なりに要約すると下表のようになりました。



私が得心したところは、日本教育は戦後の詰め込み教育の反省が根強くあるのだなというところでした。昭和中期(1970年頃までとされる)、高度経済成長の職業人材ニーズに基づいて生産性を向上する詰め込み教育が重視されたのですが、結果としてついていけない学生たちを中心に、校内暴力や非行少年が社会問題化したという出来事です。

一方でオーストラリアとベトナムでは現在でも学習と人材育成は結びついているという意識は共通しているようでした。これを聞いた小学校教師が、「ある意味、戦後まもなくの教育論を聞いているようだ」と受け止めたというのは大変興味深い部分でした。



2、日本はボトムアップ教育が優れている


確かに日本の学校教育は「おちこぼれ」を出さないことに注力しているのは実感があります。成績に問題ないものが比較的放任される中、落第ギリギリの生徒にきめ細やかな対応がされるというのは、実感のあることと思います。

こういった先生方の努力の結果、日本人の低学歴労働者は識字率・計算能力といった部分で諸外国と比較し高い能力があることは既に分かっており(「日本の分断」 ー吉川徹(光文社新書))、この点は外国勢からも評価されるべき部分だと指摘されました。

それと比べオーストラリアでは学校教育で「おちこぼれ」ることについて過度な危機意識はないということでした。ここは主観的な意見とは思いますが、再チャレンジに関して前述の表でまとめたような様々な施策がオーストラリアにはあるというのは事実で、「人生最初の16年が失敗だったな、とおもっても取り戻すことができる」ということでした。

一方ベトナムでは後進国ということもあり、国が優秀なものを選別することに最大の努力が傾けられているようでした。「おちこぼれ」に対しては政府はドライである一方、日本の外国人技能実習が再チャレンジの手段になっている、というのには驚きました。ベトナム人は、日本で苦労し、理不尽な扱いを受けても3年間我慢すれば、貯金もできるし日系企業に就職する道も開ける、と考えているということでした。

こうなると日本は社会が成熟し、固定化してきた分、かえって再チャレンジの方法が限られた社会になっているように感じました。もちろん文科省などで既に改善が試みられていますが、ゴールである就職先は限定的で、再チャレンジしたものを受け入れる企業側・社会側の課題も大きいものであるように感じました。



3、在学中と卒業後の評価の乖離


このように再チャレンジの方法が限られる社会では、「おちこぼれ」ないようにボトムアップに注力するというのは合理的かもしれません。

しかし「在学中のボトムアップ」に対して違和感を強く感じたのは、学校内での校内暴力や非行・不登校に関して解決できたとしても、ひとたび卒業すると「入試や就職では実力主義」であるということです。

つまりエンドポイントから遡る視点で見ると、学生たちが卒業したあとの世界は順位付けの競争社会なので、結局は求められる方向性について評価基軸を吟味して明確な基準をもって指し示すほうが、子供たちのためになるのではないか、と言えるのではないでしょうか。

入試に関してはマークシートによる絶対評価だけでなく、パフォーマンス評価の意味合いが強いAO入試や指定校推薦も導入されていますが、これもまた公平性の観点から複雑化させている一因のように感じます。



まとめ:多様な軸、教育自由化の有効性は変わらないと感じた


学校が求められる能力の方向性を示す、という意味では、ベトナムは合理的です。優秀な子供を推薦した教師は、高い評価を得られるなど、選抜と特化教育という部分でしっかりインセンティブをかけられる仕組みになっています。

一方で多様化と変化が加速する社会の中では、トップダウンの評価基軸が時代に追いつかなくなる可能性もあります。日本の教育でもそれは危惧されていることで、だからこそ順位付けによる方向性の指定ではなく、パフォーマンス評価を深めてきたのかと思います。

そうであれば、オーストラリア式に学校ごとに独自性のあるコンセプトと評価基軸(シラバス)を持ち、ニーズに応じて何が支持されるか判断するというのは有効だと思います。このような教育自由化はフリードマンが論じたものとして有名ですが、好きなコンセプトの教育に自由に参加できるだけではなく、どの教育方針がより求められているか投票する意味合いを持つとされています。

誤解されたくないのは、教育自由化では選択肢の一つとして日本の現行の教育をそのまま残すことができるという部分です。国際的にも評価の高いボトムアップ教育は、他国にはない日本独自の強みであり、教育自由化した他国がこれから解決しなければならない課題を日本は既に解決しているともとらえることができるのかもしれません。

このような教育自由化に類するものとして既に大阪市塾代助成事業や、幼児教育・保育の無償化として部分的な試みがされています。これを公教育全体に広げていくことで、学校と塾の二重構造や、勉強時間の過剰負担、コンセプト不一致による不登校や落第に関しても、解消していくことができるのではないでしょうか。

今回多様な背景を持つメンバーとミーティングできたことで、日本人の観点だけでは見えない部分も見えたし、現役の先生がどこに問題意識をもっているかも、幾分理解が深まったように思います。突発的なイベントでしたが、快く参加してくださった皆様に感謝を申し上げて、本稿を締めたいと思います。

2020年6月18日木曜日

モチベーションインタビューとナラティブベースドメディシン

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。


だいぶ前の話ですが、出しそびれてた記事公開します。(ちょっと忙しくて書けなかった)

年末の歯周病学の勉強会は、我が師である沼部教授の一期生、二期生の非常勤講師講演でした。


(ちなみに自分、三期生です)(←謎アピ)


まず一期生の佐藤宏和さんは医師に対して歯周病と全身疾患に関して講演した話題や、継続新規(医院継承)の話題など興味深かったです。


とくに継続新規は現在手続きをするために医院システムの見直しなどをしているため、めっちゃタイムリーでした。



その2週間後には二期生の加藤智崇さんの講演でした。

テーマはモチベーティブインタビューに関してで、…すごかったです。


何がすごいって一言一言論拠文献がしめされたり、あるシステマティックレビューを批判するためにフォレストプロットから問題点を抽出して原著論文をつついたり、死角がなさすぎる!

しかも(現役被っている先輩だし)無茶振りの質問しても、常に良い返しをする安定感。


これ金とれる水準じゃないですか(笑)


興味を感じ覚えておきたい参考文献



口腔衛生指導から30日後、その指示を完全に遵守したものはわずか11%
Johansson et.al J Clin Periodontol 1984


3年後には、中等度の歯周炎患者の半数以上が、最初に指示されたような歯間部の清掃を行っていない
Srtack et.al Dent Hyg 1980


受診の追加による口腔衛生習慣の強化は、無効である単回・複数回の口腔衛生指導に対して少しは改善
しかし、患者のアドヒアランスが低いとSPTなど歯周治療の継続的な来院は中断される
専門科による維持管理が欠如し歯周病が再発する
Wilson et.al 1984; Demetriou et.al 1995; Schuz et.al 2006



既にブログでも重ねて申し上げてきましたが、ブラッシングを改善させ維持するのには多大な努力が必要です。

「もっと歯をみがきましょう」というスローガンは、歯磨きをしない(できない・できていない)患者さんに対してほとんど意味がありません。


そこに対して、私は「虫歯はブラッシングの改善を期待せずフッ素で予防する」「歯周病はブラッシングを徹底させるので半永久的な定期受診を指示する」という2極点を提示しました。

一方で加藤さんはモチベーティブインタビューや、ITを駆使して定着率の底上げをしようという解決法を目指していました。


私が「現状現場でできる最適解」を模索しているときに、加藤さんは「未来に向けたブレイクスルー」を目指していたということです。これは大変勉強になり、刺激になりました。

もちろんスタンスの違いによる目指す極点の違いなので、私がこれまで発信してきたことは間違えていないと確信していますが、常に新しいことを学ばないと、いつの間にか「古い知識のまま」「もっと効率的な方法」を見逃してしまうな、と襟をたださねばなりませんでした。



ドクター加藤智崇、布教したいとおもいました。

行動変容、ナラティブベースドメディシン、モチベーティブインタビュー、オーラルフレイルなどの講演を聞きたいかた、ご連絡いただければセッティングいたします!(ダイマ)


2020年6月10日水曜日

授乳中の母親への投薬と麻酔まとめ

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

今回はスマホアプリで記事作成してみます。
上手くいけば更新回数も増やせるかなと考えてます!



最近気になった点として、授乳中の方への投薬について、復習がてら最新のガイドラインに触れたので、所感を忘備録としてまとめたいと思います。



参考:国立成育医療研究センター
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/druglist_yakkou.html



この中で歯科が頻用するのは、解熱鎮痛薬カロナール・ロキソニン、抗生物質サワシリン・ケフレックス、局所麻酔として抗不整脈薬リドカイン(キシレステシン)です。

これらは通常の投与であれば概ね安全であると説明しても差し支えないと考えています。

また局所麻酔薬リドカインについては、抗不整脈薬として内服した際の安全性が示されており、麻酔薬として局所に注射する場合の血中移行濃度(=全身をめぐって母乳に含まれる分量)は内服の場合より低いため、問題ないと考えて良いのではないでしょうか。



一方でリストに載ってないのが抗生物質フロモックスです。

フロモックスはアレルギーが出にくいことから歯科処方では一般的です。(通は抗菌スペクトルからサワシリンを選ぶのですが、好みの程度の触れ幅です)

内服薬の母乳への移行濃度を考えれば問題ないという意見も多く、それはそれで共感できます。

しかし振り替えるとフロモックスは小児投与の適応外なので、厳密に言えばケフレックスに切り替えるのがより丁寧な対応と言えるかもしれません。





さて、少し視点を変えて授乳の状況について考えてみましょう。

昨今共働きが増えているなか、完全母乳育児(完母)は減っているように感じています。



最も多いのは粉ミルクとの併用(混合)です。

これは母乳はある程度吸ってもらわないと乳腺炎になってしまうという事情があると思います。



つまり混合だと聴取できたとしても、安易に「服薬中は粉ミルクにしておきましょう」というのは、吸ってもらえない分を絞り出せと指示していることになるので、十分な配慮とは言えないのではないかと感じています。

これはお恥ずかしながら、子育て経験の中で初めて認識したことです。

また赤ちゃんによっても粉ミルクが嫌いな子もいますので、うまく聴取していく必要はあるかなと思います。



このように授乳中の投薬については、本質的にはほとんど問題にならないと考えてもよいのですが、より安心して受診していただくためにこれらの情報をしっかりと提供しながら、患者さんそれぞれの希望に沿った形で進行できれば良いかなと考えております。



現状とりうる選択肢としては以下があると思います。

1,症状が軽度の場合は、「念のため」投薬や「心配だから」服薬を避ける。

2,症状が重く服薬しないことの不利益が大きいと認める場合、授乳に影響なしとガイドラインで示された薬剤を投薬する。

3,服薬中の授乳が心理的に受け入れられない場合、一時的な粉ミルクへの切り替えや搾乳を検討する。



これらの選択肢を提示し症状と照らし合わせて、医学的必要性とご希望とのすりあわせを、個別に行っていきたいと考えています。

2020年6月3日水曜日

[Youtube] 【専門家42人に聞きました】歯磨きで一番大切なこと【ワンポイントアドバイス集】

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

田尾さんの企画した標題の動画に参加させていただきました!



なんと2番手! ありがたいです。

企画開始初期に投稿したのですが、締切直前バージョンだとすさまじいクオリティのインフレを起こしており、歯科の人材の厚さに驚きました。(((º▽º ;;)


<企画主旨>