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2020年10月26日月曜日

生物学的幅径に関して抄読会が自然発生!?論文読みあいが流行る歯科クラスタ

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

いろんな意味で大反響の技工士会議からなんだかんだで相互フォローが進んだツイッター歯科クラスタ。

主催者の目論見通りかどうかはわかりませんが、歯医者と歯医者、技工士と技工士、技工士と歯医者のつながりはたしかに増えたように思います。

その中で盛り上がった議論を受けて生まれた記事がマウスピース矯正記事だったりアルツハイマー記事だったりするので、なにがどうつながるかは分かりませんね。



ところでこの歯科クラスターのメンバーがすごい…!その中で注目株は「カミソリ」の二つ名で呼ばれる、akinaさん。

野生のレビュー作成マシーンというべきすさまじいサーチ能力と、ことあるごとに「医療デマは一匹残らず駆逐してやる!」と進撃の巨人のエレンになりきってくれる、エビデンス・タカ派界のホープです。

発端は2級CRについて自作レビューに挑戦中のuniさん。

きになったらPubMedにきいてシステマティックレビューしちゃえばいいじゃん!というノリ。しかも複数項目仕立てのコクランが出すような立派なヤツ。 …それ論文投稿できますからっ!


これには辛抱たまらず私も参戦。補綴医のいう生理学的幅径って、意味がフンワリしすぎてるかと。かっこいい横文字つかってみたい的なやつじゃないの。


こんな風に論文で語り合えるのは良いことですね。自分のツイートは組織学的切り口だけどw

2020年10月12日月曜日

[Youtube] 歯医者の俺が専門医って意味あんのって話をするよ!


[アゴラ掲載] 歯医者でうまくいかないとき、どこで見てもらう!? ―歯科専門医制度

*タイトルはYoutube向けに煽っています。ご勘弁ください。

2020年10月7日水曜日

[アゴラ掲載] 玉木代表の歯みがきによる認知症予防は本当?

国民民主党 玉木代表は先日ツイートにて認知症予防に歯みがきが重要だという見解を示しました。このように口腔ケアに注目し、国民の口腔衛生習慣を喚起する声掛けは大変ありがたいものと感じます。

一方で根拠となった記事を紐解いてみると、研究結果に対して拡大解釈が大きいように感じられます。

(参考)認知症の原因物質 歯周病によって蓄積する仕組みを解明 ― 朝日新聞デジタル(2020年10月5日) https://www.asahi.com/articles/ASNB544G9NB5TIPE003.html


予防法はゴールがないため、特に公衆衛生として広く推奨する場合はエビデンスによる裏付けが必要です。不確かなまま何でも推奨するとなると、予防法は無制限に拡大し、本当に必要な予防法が疎かになったり、時間やお金を無駄遣いする可能性がでてきます。

そのため公的機関から発信する予防法に関してはエビデンスの裏付けに関して厳重に審査されます。エビデンスというのはヒトを対象とした疫学研究をいい、動物実験や細胞実験は原則的には含みません。

(関連)感染拡大と戦う武器、社会統計学の教育について ― 中田智之 アゴラ(2020年05月13日)


今回の研究はマウスを対象とした実験です。また歯周病細菌の腹腔内投与は感染実験としては重篤な感染症をもたらすかなりヘビーなもので、実際のヒトの歯周病とは感染部位も重篤度も違ってきます。もちろん論文の内容自体を否定するものではありませんが、動物実験の結果は「解明の端緒をつかんだ」というのが妥当な解釈と思います。

ツイッター歯科関係アカウントの間では、あたかも認知症と歯周病の関係が詳らかになったような記事タイトルで拡大解釈に基づく便乗商法が始まらないか危惧していました。

歯周病の治療と予防には特に高額商品は必要ありません。ここに公党の代表からの発信、日本歯科医師会との関連性という権威づけがあることで、エビデンスの十分でない保険外治療や高額な洗口剤などの販促キャンペーンが勢いづく、というのは定番パターンです。

そのようなサービスや商品を販売していくこと自体は自由だと思いますが、購買者の判断基準に関わる公的な立場からの発信は科学に基づいてフェアであってほしいと思います。


学会や厚労省から発信する論文やガイドラインでは、未だに歯周病と脳梗塞、歯周病とリウマチの関係性も十分なエビデンスがあるとは言えないと、慎重に扱われています。歯周病や口腔ケアと関連しそうだというのは、「糖尿病・心疾患・早産」というのが、ヒトを対象とした疫学研究、つまりエビデンスに基づく現時点での定説です。

これらの状況の中で今回、公的機関に近しい立場から、日本歯科医師会の名前を挙げて発信があるに至り、急ぎ筆を執りました。 

一方で日本歯科医師会においてもコロナ後の来院回復を急ぐあまり、不確かなコロナ予防法等を広告していないか、再考する必要があるのではないでしょうか。そのようなエビデンス・ベースから逸れた発信が増えたことが、この出来事の遠因になったのではと感じております。


もちろん、歯みがきが大事なのはあたりまえです。また動物実験や細胞実験なくしてヒトを対象とした臨床研究は成り立たないので、その重要性は大きなものだと思います。今回の研究で得られた知見に基づき、疫学に基づいてヒトの認知症予防が確立していく可能性は間違いなくあります。 

しかし、未だにヒトを対象とした疫学研究がされておらず、理論的に自明でもないなかで、あまりに拡大解釈したとらえかたになるのは、せっかくの研究成果自体を歪ませてしまうのではないかと危惧しております。

公的機関関係者、あるいは影響力の大きい発信者は、ぜひエビデンスに関する基本的な理解… ヒトを対象とした疫学研究がエビデンスの原則であることを、この機会にご理解いただければ幸いです。

2020年10月1日木曜日

定期健診のご案内:改定

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

治療完了した患者さんに配布している「定期受診のご案内」ですが、だいぶ内容と使用意図が乖離してきたので、この機会に改定してみました。



これつくったのがニュー新橋コワーキングで開業DIYやっていた頃ですね。

差し入れ持ってきてくれる、自称カリスママッサージ師経営者の知らないおばちゃんから色々アドバイスをもらって作りました。







ここで出会った山崎さんからSEOの基本のキを教えてもらったり、立教大OBを名乗る柴田さんからやたら効果があるドラクマ硬貨のお守りをもらったり、BARON立ち上げ前夜の藤原さんに靴と職人さんとのお付き合いについて伺ったり、大変知見の広がった日々でした。

その後BARONのオーダーシューズは一足お願いしましたが、めっちゃ履き心地いいんでオススメです。

多分持っている靴の中で一番履き心地いいです。



これが写真のデータによると2016年ということなんで、たった4年前の出来事なんですね。

あれから色んな事があった気がするなぁ。

あの時出会った人たち全員が幸せになっていて欲しいなと思います。



ただし発起人の大学同級生Mだけは願ってやんねー。
というかこれがキッカケで何故か結婚してるから十分だろksg
末永く爆発しろっ!



そんなこんなで話が盛大にそれましたけど、こんな感じに改定しました。

意識したのは、知らないカリスマおばちゃんに教えてもらったこと…。文字で書いてあってもほとんど読まない、ぱっと見で飛び込んでくる情報を意識しろということですね。





これを二つ折りにして小冊子にして出すので、とりあえず表紙みてウラみれば伝えたいことは完了です。

しっかり判断するためには情報公開が重要という観点から、歯科医院でも料金をしっかり明示していくことを良しとしています。

これは賛否のあることと思いますが、自分自身で調べていても「結局いくらなのよ!」っていうのは絶対に欲しくなる情報だと思います。

歯科医院は医療機関なのでむやみに価格を提示して、高いか安いかで決めてもらうのは良くない、というのは分かりますが、却ってはっきり料金を示した方が安心感につながるのではと考えております。