12月中旬くらいから奥歯に違和感を感じ、鏡でみたらなんとなく黒っぽかったので15年ぶりくらいに歯医者さんに診てもらうことにしました。
結論として経過観察となりました。
しかし初期虫歯この程度でもこれだけの違和感があるものかと実感したことと、予防について日頃より極めて強い関心・発信をしておられる歯医者さんからみるとこの状態でも経過観察という判断が可能なんだという学びがありました。
また口の中の様々な初期症状について指摘していただき、健診って重要なんだなぁと実感しました。
今回診ていただいたのは日本歯科大学附属病院の加藤智嵩先生です。
1,自分でレントゲンとったりした
12月中旬に半日程度、痛み未満というような違和感があり、帰宅して確認すると奥歯が黒っぽく透けて見えたので、治療が必要な虫歯だろうと確信。
ところが自分のクリニックでレントゲンを(自分で)撮影してみると、エナメル質(歯の表層の硬い部分)にわずかな変化があるだけで、象牙質(歯の内側の痛覚を有する部分)に影響があるようには見えませんでした。
私の判断としてはこのような状態で、口腔衛生状態が良いという条件ならば、フッ化物の使用法を指導した上で経過観察とします。
ただし症状は短期間で治まったもののしばしば繰り返したことから、この判断には正常性バイアスが含まれると自覚したため、客観的な判断に委ねようと考えました。
2,削る気マンマンで準備してた加藤さん
歯を削るドリル(タービン)も用意した状態で待っていた加藤歯科医師ですが、レントゲンを撮影上での診断は経過観察が可能と。以下要点。
・X線診にて象牙質に透過像がない。
・歯髄に第二象牙質の形成が認められるので、象牙質齲蝕の可能性は高い。
・透照診にて黒く見えるが、それ自体は確定的な判断材料ではない。
・症状は治まっており、エアー診や打診にも反応しない。
・象牙質齲蝕があったとしても重要なのは進行するかどうかなので、齲蝕予防に関する知識が十分であることから経過観察する意義は十分にある。
・もちろん介入も妥当で、多くの歯科医は介入(歯を削る)と判断してもおかしくない状態。
これを受けて私の判断は、介入治療した場合、治療材料の耐用年数からいずれやり直しになることは必須。非侵襲的対応(歯を削らない)ができるならそれがベスト、と。
ここにインフォームドコンセントが成立し、経過観察することになりました! よかったー。
3,非侵襲的対応が本質である
歯を削らなくてよかったー、で終わらせてはいけません。
虫歯が発生したということは何らかの原因があるということなので、その対応をしなければ初期虫歯は進行し、介入治療が必要になるのは目に見えています。
ようはフッ化物による初期虫歯の進行抑制法で、私も以下のような記事を書いているということで理解はしていますが、患者さんへの説明の仕方や表現方法の参考として勉強になりました。
それだけでなく、自分で気づいていなかった歯肉の問題や、虫歯の予兆のある部分など細かく指摘していただき、やはりどんなに口腔衛生状態に自信があっても数年に1度は検診を受ける必要があるなと実感しました。
患者として受診したのを、病院スタッフにも講座の他の先生にもバレてちと恥ずかしい部分もありますが、それ以上に大変勉強になった良い機会を持てたと感じました。
今後は適切な予防法で経過観察しながら、たまに状態確認をしていこうと思います。
いやー削ることにならなくてホントによかった。
進行予防しきれるか分からんけどこっちもプロ、やってやるぜ。
と、最後に本音を吐露して〆たいと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。