突如始まりました歯ブラシレビューシリーズ第二弾!
本日ご紹介するのはクリニカ NEXT STAGE しなるハンドル設計 です!
何と言っても力の入れすぎを強制的に防ぐ「しなるハンドル」が画期的! 強圧での歯みがきは知覚過敏症にもなりやすいのは分かっているものの、力の程度を伝えるのは難しく解決の難しい問題出した。
それがこの歯みがきさえ使えば強制的に問題解決!
だって力入れすぎると曲がって磨けないんだもん(笑)
この強烈なワンアイデアに加えて、意識高い系でまとまった資格のないヘッドデザインが秀逸。そして強圧みがき防止と意識高い系ヘッドは相性がいいというトータルコンセプトがすばらしく、超意識高い歯ブラシになっています。
欠点は歯みがきが下手な人は手を出さないほうがいいということでしょうか。意識高いだけに使い手を選ぶということですね!
それでは解説していこうと思います。
まずこのハブラシの最大の特徴は、歯に当てる圧力が強くなるとネックの付け根の青い部分が徐々に曲がり、おそらく200g程度を超えるとカチッという音とともに曲がるというギミックです。
ハミガキ圧が強すぎると歯肉退縮や歯の摩耗を引き起こし(諸説あり)、知覚過敏症などの不快症状が現れる原因になり得ます。
私がこのハブラシが向いているとおもう患者さん像は、プラークコントロールが完璧レベルに上手だけれども、若干やりすぎのきらいがあり、知覚過敏症になっており、実際同部に歯肉退縮等の知覚過敏症の原因が観察できてメカニカルなパワーのコントロールが必要だと思う患者さんです。
それらの方々に「少し力を抜いて」といっても、ミガキ後の爽快感を求めてどうしても力をいれて行ってしまうので、このハブラシの「強制防止装置」は役に立つと思います。
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それらの「歯みがきやりすぎ気味」な方々に嬉しいのが、先端に向かって横幅がテーパードになり、なおかつ先端は丸型、毛束をホールドする基礎部分は薄いという、合理的なヘッドデザインです。
これらの特徴は、長方形のヘッドシェイプ、厚みのある基礎と比較して、奥に届きやすいという特徴を備えています。
その反面ヘッドサイズは小さめのため、ワンストロークでのブラッシング効率というところでは、大きいヘッドサイズに比べて不利になります。
毛束は細目でしなやかで、毛先のラウンド加工もしてあり、非常に丁寧な仕事をしています。これだけの機能を備えて、非常に薄い基礎部分だから仕方ないとは思いますが、ごく一般的な直立した植毛になっています。これは性質の違った植毛を混ぜるものや、角度の違う植毛を組み合わせる場合に比べてブラッシング効率の向上をしていない、ということになります。
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私が「歯みがきが下手な人は向いていない」と思うのは、これらのコンパクトヘッドと直立植毛が、ブラッシング効率を低下させているからです。
つまり常日頃より上手なブラッシングが達成できており、そのイメージが理解できるかたであれば、時間がかかったとしてもブラッシングの強圧を防止する機能と、操作性に重点を置かれたヘッドデザインは有利に働きます。
ただこれは歯みがき時間の延長を許容する提案です。
歯みがきが下手な人は、「むしろブラッシング圧が足りていない」「細かい動きができない」という場合がありうるため、このハブラシを使うと却って磨けなくなる可能性が高いです。それらの方々には大きいヘッド、工夫された植毛など、ブラッシング効率を上昇させるハブラシがあっていると考えられます。
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そういうわけで使い手を選ぶ意識高い系ハブラシ、クリニカ NEXT STAGEをご紹介しました。
歯医者さんでブラッシング圧が強すぎると言われているかたは、適切なブラッシング圧のイメージをつかむトレーニングマシーンとして一度試してみるのも良いのではないかと思います!