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2019年10月14日月曜日

何度でも読み返せる、社会保障財政の参考書

消費税10%になりましたね。

世の中ではイートイン脱税とか、それを店にチクる正義マンとかお祭り騒ぎになっているようです。



それらをする人たちというより、そういうことが起こってしまう制度設計に対して、残念なことだと思っています。



日頃厚労省の定めた保険診療のルールを常に念頭にお仕事しているので、制度設計については敏感になる職業柄です。

昨今ではふるさと納税とか、ちょっと悪意をもって考えれば抜け穴を見つけらえるような、杜撰な制度設計というのをいつも残念に思っています。



というわけで消費税および社会保険料に関してツイッターでレスバに興じ 建設的なディスカッションをするのは、健康保険収入に頼るところの多い医療従事者として必要なことと思います。



そんなとき、いつも横に置いているバイブルがあります。

それが元経済産業省官僚 宇佐美典也氏「逃げられない世代」です。





この本はたいへん味わい深い本で、通して読んで泣いた 感動するだけでなく、むこう10年近くは引用文献アーカイブとして活用できる、たいへん実用的な構成になっています。



そのような本になるよう書いた、と著者もラジオで言っていましたが、実際に活用するとその便利さに驚きます。

著者はほんとうに頭のいい方だなと常に感嘆する一冊です。



実際公的なデータを参考文献とするために探すと、厚労省と財務省のHPを行ったり来たりすることになるのですが、主要データ・有名な図表はこの本のP.70-P.100あたりに網羅されているので、調べなおしとき楽をすることができます。



何より秀逸なのが、スキが無いのに読みやすい文体

そして謎の感動をもたらす、まさかのラストです。



これは最後まで順番に読了しないと味わえないものかなと思いますので、最後だけ読んで「???」となるようなもったいないことはしないでほしいと思います(笑)