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2019年6月15日土曜日

2019年度 保育園からの質問へのお返事

質問1「最近、歯みがきを嫌がり、なんとなくごまかしながら磨いています。」


お子さんが歯磨きを嫌がるのは珍しくありません。次の順番で試すのが良いでしょう。



A、歯磨きの絵本や動画、親の歯磨きを見せてイメージ形成する。

B、集中力が続かず途中で嫌になってしまう場合がある。朝は上顎、夜は下顎等と分けて磨き、一回の歯磨き時間を短縮する。

C、安全な体の抑え方をネットで調べ、必要なら二人がかりでしっかり押さえて確実に磨く。



毎日同じ方法で行うのではなく、子供の機嫌に応じて使い分けるのが適切です。


例えばAの方法がベストではあるけど、甘いブラッシングになりがちなので、たまにはCの方法でしっかり磨く。

いつもCの方法だと親子の負担が大きいので、たまには妥協してBの方法でいく等、メリハリをつけるのが良いです。


仮にCの方法で子供が激しく嫌がっても、そのことが原因で悪影響はないことが分かっています。



質問2「歯みがき粉はいつからつけたらよいですか」


歯みがき粉をつけることによる虫歯予防効果は、主にフッ素が発揮しています。


予防効果を発揮するためには800ppm以上のフッ素が必要です。

フッ素には30%の虫歯を減らす効果があることがわかっています。

このように虫歯予防効果が明確に実証されているのはフッ素だけです。



一方、フッ素は薬品なので、使用量を注意する必要があります。年齢別の適正量は下表をご参照ください。
 


表では3歳から使用量が増加しますが、これはブクブクうがいができるかを境目にしたほうが正確です。

2歳までの使用量に関しては、全量飲み込んでしまっても影響がない量で設定されています。



また、表では5才まで500ppmのフッ素入り歯みがき粉を使うよう記載がありますが、前述のとおり800ppm未満では虫歯予防効果が大きく低下するため、通常のペーストタイプでも1000ppmのものを使用して良いと考えています。


それだけ使用しても、WHOが全世界に向けて推奨している量より少ないためです。



参考文献
[1] フッ化物配合歯磨剤 | e-ヘルスネット 情報提供 - 厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-007.html


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東川口の歯医者・歯学博士・歯周病認定医
中田 智之

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