SNSボタン

FB連携SDK

2024年6月1日土曜日

[地域紙掲載] “普通”がいちばん!? 歯みがき剤の選び方

こんにちは! 東川口の歯医者 中田智之です。

先日、地域紙「マイシティじゃーなる」の歯科医師会掲載枠に記事が載りましたので、ご紹介いたします!(以下本文)


薬局やスーパーにずらっと並ぶハミガキ剤。自分にぴったりのものを選びたいとおもっても、有効成分は聞き覚えのないカタカナばかり。生薬由来とか芸能人コラボなどの文字をみかけるとホッとする、そんな体験もあるかもしれません。

実はハミガキ剤の有効成分で本質的に健康増進となるのは、むし歯予防のフッ化物と、知覚過敏症を抑える成分の2つだけ。消毒薬や腫れ止め薬などは一時的な効果は見られても、むし歯や歯周病の進行を防ぐことはできません。

そういうわけで知覚過敏症対策が必要な方を除き、いちばんハミガキ剤で重視して欲しい成分は“フッ化物”です。明確なむし歯予防効果が観測できているのは含有濃度1000-1500ppmのもので、市場流通品の37%が上記に該当します。

注意したいのはコラボ商品などに多い「化粧品」に分類される歯みがき剤。これらはイメージ戦略やネームバリューに頼った販売戦略ゆえに、フッ化物を入れるために必要な医薬部外品の審査を受けないケースがほとんど。

一方、各ハミガキ剤メーカーで大量生産される主力商品は開発費用も潤沢。特にフッ化物を歯の表面に長く滞留させるための基剤の研究は、並々ならぬ情熱をもって日夜行われています。そういうわけで“昔からある普通のハミガキ剤”のほうが、皆さんの健康に寄与できることが多いかもしれません。